第23話 レッツ、ショッピング!

 昨日は、帰ってから死んだ様に眠っていた。

 すっごく疲れてたからね。

 さて、毎朝恒例のログインボーナスとステータス確認だな。


〔日課特典:フルヒーリングポーション〕

〔フルヒーリングポーションを獲得しました〕


 貴重な回復アイテムをゲットだ!

 あれ? 昨日の分が無い!

 まさか、確認しないと貰えないの? ショックだわー。ステータスは……?


〔レベル:14〕

〔ギルドレベル:5〕

〔能力値:一部閲覧権限がありません〕

〔H P:478〕

〔M P: 19〕

〔攻撃力:118〕

〔防御力:98(+10)〕

〔魔 法:なし〕

〔法 力:なし〕

〔スキル:知識剣との絆〕

〔スキル:罪悪感緩和〕

〔スキル:パリイ=LV6〕

〔スキル:看破術=LV2〕

〔スキル:鑑定術=LV1〕

〔スキル:縮地術=LV2〕

〔熟練度:剣技=LV6〕


 お、良い感じだ。


「おはようじゃ、蓮斗」

「あ、おはよう、クリス」

「能力確認かの?」

「うん。クリスのお陰で、また少し強くなったよ!」

「それは良かったの」


 本当にそう思うわ。恐らくクリスが、剣技の熟練度を上げてくれているのだと思う。

 

「さて、会館に行こうか」

「そうじゃな」


 会館に着くと、既にレティシアが待っていた。


「蓮斗さんは、どうなされるのですか?」

「俺は行こうと思う。レベルも上げたいし、元の世界に戻る方法を見つけないと」

「元の世界……分かりましたわ」

「レティシアは?」

「実はまだ、決めかねておりまして……」


 軽くパンを食べ、ギルドカウンターを訪ねる。


「やぁ諸君! 待っていたぞ!」


 ギルドマスターに声を掛けられ、奥の部屋へと移動する。


「早速だが、答えを聞かせて貰って良いかな?」

「俺は行きます」

「おぉ、そうか! レティシアはどうだ?」

「私は……」


 レティシアの次の言葉を、固唾を飲んで見守る。


「行きますわ!」

「そうか! 二人とも有難う!」


 マスターと握手を交わし、日程の打ち合わせをした。ターゴフの街への連絡は追っかけ入れる、との事で直ぐ出発して欲しいそうだ。

 マスターに別れを告げて、レティシアに確認する。


「レティシア、さっきまで乗り気じゃなかったよね?」

「流石、蓮斗さん。お見通しですわね」

「じゃあ、何故?」

「貴方が帰ってしまうその日を……見届けようと思いましたの……」

「そうか……」


 ちょっと、答えに困るな……。

 すぐに準備をして、西門で待ち合わせる事にした。

 先ず、俺は町長の所に戻って事情を話す。

 町長曰く、転移者が定住するとは思って無かったらしい。

 そして、帰る場所が無いと寂しいだろうって事で、今使わせて貰っている部屋は、そのままの状態にしておいてくれるそうだ。

 粋だね! 町長!


「よし、後は買い物だな」

「蓮斗、毛布を忘れぬ様にな」

「分かってるよ……」


 これは絶対購入案件だ。

 それっぽい露店商の所に行くと、所謂、アウトドア商品が並んでいた。


「テントいいねっ!」

「テントとは何じゃ?」

「野宿に使う、簡易的な屋根付き寝室みたいな?」

「天幕の事じゃな」

「天幕……? 何かそんな感じで合ってると思う……?」

「歯切れが悪いの」


 テントでしょ、毛布でしょ……あと何だ?

 

「クリス、あと何か要るかな?」

「調理用具じゃ」

「あーなるほど……って、流石に魔袋に入らないよ」

「そうじゃな。蓮斗が持てば良かろう」

 

 えー……。


「蓮斗が作った飯を食べたかったの……」

「よし、買おう!」


 俺って、チョロいな……。

 次は食料を買おう……再び移動だ。


「酒も欲しいの……」

「はい、喜んでー」


 もう、自分が嫌……。


「蓮斗、補助の武器を買うのはどうじゃ? 儂が回帰術の行使中は困るじゃろ? 儂も欲しいしの」


 お、確かに。クリスが人化している時は、お互い武器が無いもんね。一応、有るけど……刃こぼれした短剣だしね。

 俺は町の武器屋に行き、剣を物色する。

 お、この剣、格好良い!

 じゃなくって、店中の剣を鑑定しよう。もしかしたら、魔法の剣とか有るかも知れない!


 ……ま、無かったんだけどね。

 と、言う訳でクリスの分も入れて、ノーマルソードを二振り購入。


「あとは……そうだ、鑑定屋は無いかな?」


 町の人に聞き込みをしたが、この町には無いそうだ。ターゴフの街までお預けだ。


「あぁ!?」

「な、何じゃ!?」

「ポーション売ってないかな?」

「……有るかも知れぬな……」


 あれ? クリス呆れてる?

 ポーション屋を見つけ、ポーションを購入。魔法のアイテムは売っていなかった。


 もう無いかな……。

 あとは目についた商品を購入しながら、西門の方へと向かった。


 西門に到着。レティシアは……まだ見えない。


「あの小娘、遅いのう」


 見た目はクリスの方が若いけどね。

 

「お待たせ致しましたわ」

「よし、準備はオーケー?」

「うむ!」

「はい!」


 こうして、ターゴフの街へと出発した。




 クリスは、お酒が好きなぁ。

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