第161話 召喚陣

 城は健在だが、衛兵等の守備が機能しておらず、俺達は城の内部にあっさりと入る事が出来た。一路俺達が召喚をされた謁見の間を目指すが、通路には小さな穴が複数空いており、穴を中心にして亀裂が入っていたりする。まるで銃創だ。


 死体は無いが、血の跡が沢山有り、直近の戦闘の跡だと分かる。

 そして謁見の間の手前に来たが、そこには城の兵が謁見の間にある魔方陣に対峙する形で布陣していた。


 魔方陣の方を見ると、なにやら兵士達と向き合い、臨戦態勢の日本人と外人がいるが、いかにも軍人というか、傭兵のような奴らが対峙していた。


 そう、陣の先は地球のようだ。

 出てきたのは軍隊ではなく、私兵のようだった。


 念のため美菜達に確認し、最早日本には帰らないという。俺も勿論そうだ。


 そして一気に飛び越えて魔方陣に向き合うと、そこにはいかにもと言った感じのゲートがある。大きさは小型自動車がやっと通れる巾だ。高さは2m位だろうか。

 俺は地球人に問うた


 聡太「責任者はいるのか?俺は日本人だ。」


 そうするとマシンガンを構えた奴がいきなり発泡してきた。

 しかし俺の魔法で俺に向かう分は全て弾いた。だが、城の兵士にはあっさり当たり、鎧を貫通し、バタバタと倒れていく。


 俺は発泡した奴の首を刀で切り付け、あっさりと首を落とした。


 聡太「いきなり何をする。見ての通り貴方達の武器は通用しない。降伏しろ」


 しかし聞く耳は持たないようだ。

 ざっと数えると20名位がいて、何人かが戻っていった。増援を呼ぶのだろう。


 やはり銃を撃ってくる。

 俺は被害を広げない為に銃を持った者を次々に殺していく。

 先制されたのだ。これは最早戦争だ。遠慮はいらない。

 あっという間に半分倒して武器を回収し、死体も収納した。そして


 聡太「悪いが、ゲートを閉じさせて貰う。帰れなくなる前に戻るんだ。」


 しかし、残りが一斉に攻撃し、手榴弾を投げてきたが、誰かのアイスボールで投げた奴に弾き返し、炸裂し、全員が死んだのが分かる。


 そうすると俺はユリシーズを呼び寄せ、魔方陣の破棄と、ゲートの破棄をお願いした。

 モナは護衛としてユリシーズの背後だ。


 城の兵士は呆気に取られ、無反応だった。

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