第128話 ダンジョンの設定
今朝の目覚めはテンプレをついつい言ってしまった。そう、知らないパイオツだ。じゃなくて知らない天井だ。
俺は隣で寝ている沙友理の頭を撫でていた。昨夜文字通り結婚したからだ。おそらく今日はモナだろうと推測している。俺に選択肢はない。
そうしていると沙友理が目覚めたので
聡太「おはよう奥様」
沙友理「おはよう旦那様!おはようのキスはお忘れ!?」
そうして朝が始まった。
今日から早速屋敷が始動だ。
俺はまず・・・トイレだ。特に深い意味はない。ただの小便だ。トイレまでが遠い。屋敷が大きい証拠なのだが。
この世界のトイレは男女の別が無い。この屋敷もそうだ。2階は確か個室が4つある。
1階は6つだ。3階が3つだったような。それと手洗い。
それはともかく、お湯を沸かしに向かった。
既に仕事を始めているメイドや執事が忙しそうに駆けずり回っている。
俺は屋敷の主であろうとも足を止めての挨拶をなしにした。すれ違いざまの軽い挨拶で良いと。わざわざ足を止めてのまでする必要がないとし、業務を優先するようにと。勿論用事が有れば話し掛けても良いと。
部屋に戻り沙友理に服を着せてあげる。疲れからか少しだるいというからだ。
部屋はメイドさん達が後程掃除してくれるが、昨夜の逢瀬の跡はちゃんとクリーンで消して証拠隠滅だ。とは言え結婚初夜とは皆知っている。なので洗濯の手間というかシーツに着いてしまった血糊の処理の面倒を省いただけだとも言う。
俺も室内着に着替える。
まあジャージ代わりだ。着替えるのじゃなくて着るだけだともいう。
俺は病人以外寝間着で食事するのをNGとする独自のルールを作った。
また驚いた事にトイレのドアに鍵とかが無い。俺は札を作って使用中と空いているをわかるようにするよう指示をした。
誰も覗こうとはしないが、誰かが用を足している時に知らずに開けて気まずくなるのを防ぐ為だ。ノックを徹底でも良いが昨夜沙友理と話して決めた。
朝食の後沙友理は自室にて休ませるが、その他のメンバーで役割を決めて行動だ。
俺とエミリー、ユキリン、ビグザ、ミーコで執事長とメイド長とで屋敷の運営について協議だ。
モナとリリアは奴隷から救った5人の剣の早朝訓練と、ギルドへ冒険者登録とパーティー結成に行って貰う。初心者講習があれば申込みと。
律子は居残りで基本沙友理の面倒を見てあげる。屋敷の運用が固まっていないので誰かが残る必要がある。
俺達は執務室で会議だ。
まず使用人にも休日を与える。執事長とメイド長の言うには屋敷の住み込みの場合、休日がないという。
給金だが、住み込みの使用人は一般労働者に比べて遥かに生活し水準が高く、貰える給料自体は食費がない分小遣いのような形で、一般労働者の半分程度だ。まあ驚く話じゃない。住居費、水道光熱費、食費を引かれた手取りだとまあそんなもんだろう。給料は気持ち程度の小遣いで良いと言う。奴隷から開放して貰っただけで十分と。奴隷だとその小遣いも主人の誕生日とかのご祝儀だけだったからと。これらは今後ちゃんと決めるが、ちゃんと自立できる額を用意するつもりだが、如何せん俺達にこの世界での金銭感覚が怪しい。大丈夫なのらエミリーだけなのだ。
休日は問題だ。せめて週に一度は業務から外れる完全な休日をとにかく必要なものと説明した。
次にリーナ達が料理人達と、フレディ達がメイドと執事と必要品の買い出しだ。
そして俺はエミリーと放置していたダンジョンの設定とご褒美の回収だ。
久し振りにギフトを呼び出してマスタールームに入る。俺達以外の最到達は59階だ。進んでいたのだ。そしてボスに挑み中だった。幸い俺達がクリアしてから死亡者はいなかった。
俺は設定を変えた。
まずは死亡時のだ。
裸で放り出すにした。これがデスペナルティで一番低いからだ。
難易度を下げていく。俺の時に出たドラゴンは出なくした。あれはどうみてもデストラップだ。
そうしていると、正に今ボス戦中の二人が死んだようで装備品から服までドロップされてきた。
どうやら後衛職の女性だ。下着が女性用のだったからだ。
可愛そうなのでバスタオルだけ出してやった。
設定もそうした。
ただし、風呂に入らないと取れない強烈な赤い魔物避けの匂い付きのをふり掛けてやらざるを得なかった。そういうセットオプションしか出来なかったからだ。
聡太「どんな奴が死んだのか知らんが、凄いタイミングだな。」
エミリー「ふふふ。でも裸で晒し者ね」
聡太「まあ死ななかっただけ由として欲しいね。さて今の奴のアイテムの確認と、今までのご褒美を見てみようか」
そしてドロップを確認していくのであった。
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