第126話 大人買い

 俺達は今服を買いに来ている。

 リリアとエミリぃはお留守番だ。十分とは言わないが急ぐ必要がないのがこの二人だ。今日は時間があれば買いに行く事としている


 因みに執事用の服とメイド服は サイラーに頼んでかき集めて貰っている。

 サイズは よほど大きいのじゃない限り手直しをして何とかするので、急ぎで当面しようするのを手配してもらっている。

 次にお願いしたのは 食器類だった。サイラーの所で扱っている物があるというので、小さいなが倉庫を持っており、倉庫の中身をほぼ全て出して貰う、そういう状態であった。

 俺達は5階服屋に来ているわけだが、執事にしろメイドにしろ、普段着や室内着を雇入れの準備品として購入することにしている。これは 雇い入れるのに彼等に与えるものである。遠慮するので相場を確認した上で、常識的な範囲の物が買えるだけのお金を無理やり渡して買うように指示をしてある。

 これは業務終了後や休みの日にまともな服を持っていなくて、メイド服や執事服を普段着として出かけられると困るから、まともな私服がないと俺が困るとして無理やり納得させたものである。

 それなりに買い物は難航するわけだが、買い物が終わると俺が全て収納に入れるようにした。

 その上で次の日用品が売っている店やタオル類バスタオル類替えのシーツ等その他もろもろ必要な物があるので、取り急ぎ今晩必要なものをまずは買うようにした。

 例えば風呂場で使う桶や体を洗う時に使うような石鹸が存在していないので、石鹸の代用品等、鍋等の調理器具を大量に買っていく。今日の料理をどうしようとなったが 、今日は サイラーが 知り合いの 料理人に声をかけ、屋敷に作りに来てもら貰うこ事になった。但し食材は買わなければならないので、食材を売っている所に料理人と一緒に行く事とした。

 服などは一旦 屋敷に戻り玄関に大量に並べて 各自の部屋に持って行き、整理するように指示をした。

 その上でビアとエミリーも服を買いに行って貰うと事にした。

 そしてそういう時間を利用して俺は料理人と食材を買いに来たものである。

 ストックが当然ながら何もないので最初の買い物はかなり大量になる。 料理長が申し訳ない申し訳ないと頭を下げるが、急な話でに何も無いところに無理やりやってのだから気にするなと、言い、購入後俺がどんどん収納に入れていく。

 幸いお金には余裕があるので色々な物を大量に買ってい。

 砂糖塩などの調味料が絶望的に高かったが俺は構わず金にものを言わせて買っていく。

 食料だけでも 数万円が飛んだはずだ。

 その金額の半分以上が調味料が占めているという状況であった。


 帰ったら短い時間にも関わらず、玄関でメイド服、執事服を着た使用人とリーナやユキリン達も含め全員が玄関に出ていて


「お帰りなさいませご主人様!」


 と一斉にハモって俺を驚かせて、屋敷購入じゃなく屋敷入手の祝を述べてくれた。驚いたのがこの中にしれっと執事服を着た国王がいたりする事だ。ギルドマスターもメイド服だ。これは国王が考えたいたずらで、護衛の者も執事服という手の混んだものだ。以前屋敷を建て替えた大公にこれを行い、この大公の狼狽えようが面白く定番になっているとか。


 皆悪のりし過ぎだが、まあ皆元気で笑えらから良しとし、食材を出した後、国王を城まで俺とモナが護衛する事となったりしている。

 緊張した逃避行が一転気が抜けるほっこりイベントで俺は嬉しくて涙を流していた。モナが何も言わずそっと涙を拭いてくれたのには意外さを感じたのであった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る