第123話 屋敷

 宿に着いたが、違法奴隷から解放した 3人と 男爵を成敗する時に救出し、治療した2人を同じ部屋にしている。

 ちなみに俺が救った3人はどうもリーナ達も認めているようだが、本人達の希望もあり、俺の妻になりたいらしい。

 そして俺の部屋に治療してあげた女の子2人が 訪ねて来た。

 俺に確認とお願いがあるそうだ。どうやら泣いて俺に助けを必死に求めたフレディとビグザに惚れてしまって、2人目の妻になれないかという事を相談してきた。

 そういえば リリア達からも以前聞いたが、通常は勇者たるもの数人の妻を娶るのが強者の義務と言われた 。

 その為フレディやビグザも複数の妻を娶っていないと 周りから義務を果たしていないという風に見なされると言われた。


 俺はゆきりんとゆりあを呼んで事の顛末と彼女達が嫁ぎたいと言っているが受け入れるかどういう事を聞いた。

 すると二人は既にそういうこ事もあろうかと想定していて、一応面談はしたいが 人となりは善良そうな子達だから、今のところ受け入れるというような事を言っていた。


 2人の女の子達には彼の妻達と話し合い、また明日話をすると伝えていたので、今じゃなく明日その結果を伝える事にした。

 そういえば名前を聞きそびれたなあと思いまずちゃんと名前を聞こうと思う。


 聡太「しかし人数が増えたものだな」

 と呟いていた。

 あの5人については元々違法奴隷の為奴隷ですらない 。今自由にし、好きに生きてくれと言った所で生きて行く当てがないと言う。その為俺達と行動を共にしたいと、命の危険がある可能性についても重々承知していて、更に俺達が勇者で、これから 大いなる危険に身を投じる事も十分理解はしていると。

 ただ勇者として好きというわけではなく、救ってくれた恩人が、偶々勇者だったと言うのだ。



 俺は今はリーナとミーナ、サーヤ達の部屋を訪ねて行ったが丁度俺が助けた3人がその場にいた。

 そしてミーコが俺に突然言う


 ミーコ「この3人の処女チェックは終わっていて、ちゃんと処女だったから問題ないわよ。だからちゃんと娶ってあげなさいよ! 私達はもう既にこの3人を妻の一員として迎える事を了承しているの。いいわね!」


 と俺の意見は聞く耳持たずの状態でそう告げてきたのであった。

 俺は正直頭がぐるぐるしていた。違法奴隷の保護に始まり、ギルドギター 、国王との面談等かなり濃い一日だった。頭が既にパンクしそうな状態である。その為俺は良く考えずにリーナに対して承知したと、言う通りにするよとついつい言ってしまい、悪いけど今日はもう疲れたから先に休ませて貰う事を伝え、リリアとエミリー、モナの待つ部屋に戻っていくのであった。


 そうして翌朝になり、俺は城からの使者によってたたき起こされる事になった。


 国王が急遽俺達を呼んだからである。

 なんだろう!?とは思うが 命令ではなく招請であるが、行かないのは当然失礼な事であるので、使者の方には身支度を急ぎするので待って欲しいとお願いし、取り急ぎ冒険に行ける格好をして使者の方と共に城へ向かうのであった。

 そしてそのまま多くの家臣達がいる謁見の間に通された。

 王は謁見間の玉座に座っているが 、俺達召喚者は 直立姿勢のままだが、その他の面々については片膝をつき臣下の礼をとっている。

 俺は臣下の礼を取るつもりはなかった。ミーナ達も そうである。

 それは国王は人として良い人物だとは思うが、俺は誰かに仕えるつもりはない。その為、友人にはできても部下にはなれない。 そういう意味で直立しての挨拶だった。

 その様子にざわめき始めた家臣達に片手をあげて国王が 静止させた。


 国王「我が友よ朝早くに叩き起こし、来て貰い申し訳なかった」


 と説明をスタートしていった。

 俺達を呼んだ理由については、昨夜遅い時間まで論議したそうだが、捕らえた奴隷の処遇についての事であった 。

 調査の結果、国王が介入せざるを得なくなるようなレベルの悪事の数々が、昨夜の段階で散々出てきてしまい、やはりあの男爵の財産没収は現時点でも確定したと言う。

 その為に俺為が呼ばれたと。つまり家臣達にの男爵達を捕らえたのが俺達であり、俺達が勇者であるという事を家臣達に知らせることもしたかったようである。


 そして没収した物の中に、この男爵が王都街に移り住む為に建築を進めていて、間もなく完成する 屋敷がありそれを俺達にお詫びとしてくれると言う。

 それを断ろうと思ったが断るという事は、彼の立場に泥を塗る行為であると認識し、ありがたく頂戴する事にした。

 まあ国王も財布が痛むわけではない。

 それで家臣を同行させるのでこの後屋敷を見てくるといいと言う。

 そう言われ 家臣達の前で俺達の立場を伝え、俺が覇者の勇者と伝えた。国王が追認した為、皆が平伏して俺達はオロオロしていたりもする。


 そうしてその日は城を引き上げた。

 そして屋敷を見に行く事になったのである

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