第116話 成敗

 そこには馬車2台と護衛の冒険者か傭兵が10名ばかりおり、各々槍や剣を携えて暇そうにしている。

 護衛対象がいる馬車に赤帽子が向かい、扉越しに何か話すと扉が開き中から20歳位の太ったボンボンが出てきた。

 そして俺の方に駆け出して来るので、馬車を停めて御者席を降りるや否や


 でぶ「待ちくたびれたぞ!何をしてたんだ!」


 聡太「もうしわけねー。アジとの近くの街道を騎士団が通ったもので、出発が遅れやした」


 でぶ「そ、それは仕方がないな。後を付けられてはおらんのだろうな」


 聡太「勿論です」


 でぶ「じゃあ渡して貰おうか」


 聡太「それより報酬は?」


 でぶ「ああん?馬車にあるぞ。女を見てからだぞ」


 俺は頷き馬車の中に案内する。

 馬車の周りに護衛はいるが、緩みきっていて中に入らない。


 でぶ「おお!聞いている通りの美人だな。うんうん今晩は一杯可愛がってやるからな!で今の主はお前か?」


 聡太「へい!あっしです」


 でぶ「おいカシム契約の変更だ!今すぐ来い。所でお前の所の頭領は元気か?」


 俺は死体を出して


 聡太「いやーもう元気じゃないよ。奴隷契約」


 唖然としているので一気に胸元を掴み奴隷にした。


 聡太「死にたくなければ騒ぐなよ。大きな声を出すのを禁ずる」


 奴は苦しみだした。叫ぼうとしたようだ。


 馬車に多分闇奴隷商のカシムというのが入ってきたので、フレディが殴り床に組伏せ奴隷にしてやった。


 聡太「騒ぐなよ。大きな声を禁ずる。お前奴隷商人だな?なら分かるな?お前が奴隷になったんだ。おやおや。俺の奴隷が沢山増えたな。ふむふむ。どっちのだったんだ?後でお前達が奴隷にしてた奴の所に案内しろよ。俺がお前らのご主人様だ」


 異変を感じた護衛が来る気配がするので、急ぎ馬車を出て護衛の足元に穴を開け全員填めた。

 頭を蹴り、気絶させ、一人一人奴隷にしていく。


 気配から全員奴隷にしたのが分かる。呆気なかった。穴堀最強だ!。ちなみに直前でやはり怖いので剣術ギフトは取得してしまった。


 リリアとモナが来たので俺達の馬車をお願いし、ビグザとフレディと2台の馬車を確認しに行く。中を見ると俺が見た方の1台は空、フレディとビグザが見に行ったもう1台は2人の奴隷がいた。各々着ていたマントを掛けてやり抱き抱えて出てきた。


 2人共泣いていた。


 フレディ「聡太頼むから治してやってくれ」


 ビグザ「どうしてこんな酷い事が出来るんだ。頼むよ治療してやってくれ」


 俺は血が垂れている二人を見た。


 もう一台の馬車に連れていき寝かせた。


 聡太「心配するな。君達を治して、自由にするよ。俺達は正義の味方だ」


 そうして16,17歳位の女の子の治療を始めるが


 聡太「お前らは出てろ。治療師以外は見ない方がよい。リリアを呼んできてくれ」


 二人を追い出して


 聡太「今から治すからな」


 そうして2人にヒールを掛けるとみるみる治った。


 聡太「何をされた?」


 女の子「あいつに、あいつに純潔を奪われううう。散々ううう」


 俺は陰部に手を当て「ヒール」と唱えた。多分行ける筈だ。そう念じたからだ


 聡太「確認して」


 女の子「えっ!?どういう事?」


 聡太「俺が墓まで持っていく。あのデフは不能だった。そうだな?あいつは俺の奴隷にした。君達にした事を俺以外に話したり伝える事を禁止させるよ。まあそういう事だ。奴隷契約も解除した。君達の事はあの二人に任せるから頼るんだ。いいね。それと悪いが解約しても消えない命令を付けた。俺以外にあのデブに本当は純潔を奪われて、俺が膜再生をした事の口外を禁じたからね」


 2人は頷いて泣いていた。


 そしてデブに2人に対して不能の為純潔を奪えずじまいだった事にしろと命じた。これは俺のギフトの力で、主人が変わっても条件は俺しか変更出来なくなるのがあったのだ。


 多分フレディとビグザは信じる。そうして解放した2人と奴隷にしたデブと護衛の10人、奴隷商、青赤帽子の2人を馬車に押し込め皆の所に戻るのであった。

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