第112話 驚き

 宿についてからは食事と風呂なのだが、俺はWベッドが2つある4人部屋になった。

 ソニアとリリア、エミリィ、ミーコが同室だ。

 一応サイラーの手前結婚している者通しが同室になる。ソニアはお子様枠だ。


 救った3人をリーナとサーヤ、ミーナにお願いしている。

 まだ場情緒が不安定だからと。


 そして夜中に異変があった。誰かが俺に御奉仕を始めたのだ。

 勿論目覚めるが、リリア達がいるにも関わらず俺に奉仕をしていたのは今日助けた3人だ。


 俺は一気に目覚めベッドから下りて服装を直す。


 聡太「あ、あのちょっと意味がわからないんだけど!?」


 リリア達も起きてきた。ソニアは相変わらず寝ているが。


 因みに3人の名はステラ、アウラ、プリムラだ。


 ステラ「はい。命をお救い頂いた新たなご主人様に何も御礼をしておりませんでしたので、お礼に参りました。何も持たない私達の様な性奴隷風情が出来るのはこの体でこの様にご奉仕する以外出来ませんので」


 彼女達は真剣で震えている。


 聡太「リリア悪いがソニアを他の部屋へ連れて行ってくれ。子供には聞かせたくない話になりそうだ」


 リリアがミーナ達の所にソニアを連れて行くと、3人がいない事に気が付き大慌てだったそうだ。


 聡太「ちょっと落ち着こうか。まずお茶でも飲もうね。それとちゃんと服を着てね」


 彼女達は何故か裸だったが、ミーコ達が着せてくれる。お茶を渡し、皆が飲んで一息ついた。


 聡太「何で君達が俺にそういう事をしているのか説明をお願いします」


 アウラ「ご主人様に嫌われると生きていけません!ですから今御奉仕をしに来たのです」


 聡太「ごめんちょっと意味が分からなくて、ひとつずつ確認させてね。一応言っておくけど君達は客人だからね。まずそのご主人というのは?それと性奴隷ってどういう事なのかな?」


 プリムラ「えっ!?ご主人様はご主人様ですよ。私達はトニー様の性奴隷となっております。ご覧ください」


 そう言ってステータスカードを見せてきた。

 確かに名前の横に奴隷(トニー)と出ている。この女性達を奴隷にした覚えなんか無い。


 聡太「エミリィ悪いがサイラーを叩き起こして連れてきて欲しい」


 サイラーに助けて貰う事とした。


 聡太「どうやら確かに俺が君達の主人になっているようだが何故だ?誰かわかるかい?」


 アウラ「あの、前の主人は私達の以前の主人を殺して私達の主人に成り代わっていました。トニー様が盗賊の首領を殺して私達の新たな主人となったのです。それと私達は犯罪奴隷で性奴隷とされています」


 聡太「性奴隷って何だい?俺達は奴隷のいない所から来たので奴隷そのものについて知識すらないんだ」


 アウラ「そうですね。まず私達は敗戦国の貴族の娘です。しゃく位を持っている者は全て殺され、爵位の無い貴族の子息、令嬢は全員奴隷落ちです。しかも全員例外なく性奴隷です。男性は男娼として男を相手にもしなければならないそうです。私の弟も奴隷落ちです。それで私達は性奴隷として売られ、その時の主人のお気に入りだった私達が王都へ向かうのに同行させられておりました。そしてあの盗賊に襲われ、前の主人を殺され権利が移りました。なので今はトニー様がご主人様になりました。どうかあの盗賊達と違い痛くしないで下さい。誠心誠意位ご奉仕し、子を産めと言われれば産みますのでどうかお情けを頂きたいのです」



 聡太「うーん困ったな。俺は女性には困っていないんだよ。3人目の妻はまだ結婚して数日なんだ。因みに君達を解放とかできないの!」


「いやああああ!」

「そんなあああ!!!」

「ぎゃああ!死にたくない!」


 三人が叫びだした


 聡太「落ち着いて!君達の開放と俺の解放が意味が違うようだ。一旦今のは忘れて。開放はしないから。因みに君達にとっての開放とはなんだい!?」


 アウラ「死を与え奴隷から開放すると言う事です。本当に開放しないのですよね!?」


 聡太「君達を殺したり危害を加えない。もしそう聞こえたら制度を知らない所為で違う意味で言っているからね。俺の言う開放とは奴隷じゃなくして一般市民にてして、自由に生きるようにするんだよ」


 アウラ「それは出来ません。一度性奴隷に落ちると死ぬしか道はありません。奴隷商でしかそういうふうに出来ませんし奴隷から生きて開放を行うには金貨1万枚を対価として奴隷商で支払う必要があります」


 聡太「厳しいな。因みに俺は心の底から愛さないと女性を抱かないよ。もし君達を自由に出来ないなら変わりに何ができる?」


 サイラー「話を聴かせてもらいました。彼女達の様子がおかしいからひょっとしてとは思っていたのですが、トニー様がそのまま奴隷として囲えば良いのですが、そうはしないのですよね」


 聡太「そうだね。少なく共彼女達と性交をするとしたら奴隷と主人の関係ではなく一人の男と女じゃなきゃ駄目だ。奴隷に対して主人の立場で性交をするなんてあり得ない。そんな非人道的な事は出来ないんだ」


 ミーコ「貴方が娶ってあげたら!?若しくはあなたが取得可能なギフトでなんとかなりそうなのはないの!?」


 聡太「そうだな。うーん一応あるが最近上がったレベルのお陰でギリギリだな。殆どポイントが無くなるんだよな。うん。奴隷マスターってのが50ポイントであり、今の残りポイントは52だから後が無くなるね。全員の命に関わるからユキリン達も含めて取得するか考えようね」


 サイラーや奴隷の3人は意味が分っていない。


 聡太「一応聞くけど、俺が君達と性交をしなかったとしたら死んでしまうとか苦痛が発生するとかあるの?」


 アウラ「いえ有りませんが?ひょっとしてお売りになるのですか?」


 聡太「うーん悪い意味に考えないでね。君達を奴隷商等で売るこ事をしないし、性の捌け口にもしないし、誰かにもさせない。君達が次に性交をするのは奴隷としてではなく、一人の女性として好意を持った相手と心を通わせての時だよ。つまり俺が君達を一旦主人として保護する。性交はしなくても良いし君達に望まない性交は俺の保護下にいる以上させない。居づらいと思うから、暫くはメイドとして俺達の身の回りの日常の世話をお願いしたい。勿論性的な事は一切なしだ。ね。どうだろう」


 3人は抱き合い泣いている。


 サイラーは俺を聖人君子の如く見ている。


 エミリィ「流石は私達のだんなさんね。素敵。ねえステラ、アウラ、プリムラ、トニーは女性に優しいの。文字通り貴女達を一般市民にしてくれるわよ。だからねもう奉仕なんてしなくても良いのよ。次ぎに肌を重ねるのは愛する人よ。勿論お金も沢山持っているから体を売ってお金を稼いで来いというのもないから安心して寝るのよ。不安だったら一緒に寝ましょうね。私達は貴女達の味方だからね」


 そうして今日は寝る事になった。何故か三人に俺が挟まれてだ。勿論手を出さないが。



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