第113話 奴隷解除
朝目覚めるとくちゃくちゃだった。
何かよくわからなかったので、取り敢えず着替えて外に行く。
そしてひたすら走った。
うん走るのは気持ち良い。俺はランナーだ。箱根を走りたかった。インターハイ次第で箱根常連校への推薦が決まりそうだた。くしゃくしゃしている。俺はそんなに頭が良くない。状況判断と駆け引きは上手いと自負がある。戦術はできても戦略が駄目なんだ。
しかし戦略を練るのに向いているIQの高い面々も何故か俺に戦略も委ねる。俺の成績なんてちょうど真ん中辺りなんだが。
朝にはまだ早く薄暗いそんな中をひたすら走った。
1時間位で部屋に戻り軽くお風呂に入る。お湯は自家製だ。
一汗かいた後の風呂は気持ちいい。
机に座り考えをまとめている。
考えるのは奴隷の3人についてだ。別に処女厨じゃないからそっちは問題ないが彼女達をどう扱うか。俺の中ではもう奴隷のギフトを取得すると決めている。いっその事剣術も取ろうと思う。生き残る術を今取得しようと。そしてこれからは盗賊を奴隷にしようと思う。今後は出来るだけ殺さずに等と。
彼女達はそれは酷かった。もし奴隷開放後に抱いてと言われたらどうするのか。想定の範囲の出来事だ。助けた以上途中で放り出す訳にも行かない。次の街で開放しても生きる術がない。結局俺達に付いて来るだろう。そして妄想とかじゃなく、俺に惚れるんだろうなと確信する。何せ彼女達からしたら命と尊厳を救った英雄だ。俺は告白された時対処出来るのか!?あんな酷い仕打ちをされている姿を見ているのに抱けるのか?等々葛藤する。
しかし決断出来なかった。あの状態を見た者にしか酷さは分からないだろう。あの時の彼女達の死んだような目。
そうしていると誰かが後ろから抱きついてきた。ミーコだ。熱いお茶を煎れてくれた。
彼女達の今後をどうするか。本気で悩んでいた。
そうしていると皆が起き出し、出発の準備をし、食堂に向かう。そして朝食の時に驚きの出来事が有った。
なんと床に座っている者が3人いるのだ。
店の方と少し話をしていて席に行くと床に座っている人影を見たのだ。
そう、ステラ、アウラ、プリムラこの3人だ。
俺は慌てて立たせた
聡太「何やってんの!?」
ステラ「奴隷は床で座るものです」
俺は血の気が引いた。怒りさえ覚えた。
そしてギフトを取得し次々と3人の左胸に手を添え
聡太「契約破棄」
すると一瞬胸元が光って終わった
聡太「いいから席に座るんだ」
渋々席に座る三人だがキョトンとしている。
聡太「奴隷なら床に座るのも良いだろう。奴隷じゃないんだから床に座るなよ」
皆分かっていないようだが、当事者の3人が涙を流していたので
ミーコ「どうしたの?大丈夫?」
そう聞くと
アウラ「ど・奴隷じゃなくなってるの!」
そう呟いて泣いていたのであった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます