第101話  エスケープ逃避行2日目〜

 隣の国との国境まで今の位置からだと馬車で6日位だそうだ。

 俺達は宿で飼い葉を買い込み積んでいく。まあどんどん収納に入れるのだが。


 昨夜は何事もなく、1号車と2号車を御者担当を入れ替えて今日も御者を覚えてもらう日にする。ソニアは俺と一緒だ。一応御者はできるという。俺とモナが2号車、リリアとエミリィが1号車だ。


 ある程度物になってきているが、今日で御者としてやる事を覚えてもらう。

 今日はまだ安全だろう。明日辺りから盗賊の出没するエリアになる。


 途中途中で馬休憩を入れる。リリアとモナが詳しいので指示に従う。

 今日の道中はこういった感じだ。勿論昼食は買い置きしている食堂の食事だ。

 ミーナ達は御者を教えられる者以外寝させている。今日の夜の番をさせる為だ。流石にきつかった。


 2日目もどうという事はなく順調だった。

 ソニアは段々皆に馴染んできている。

 元々可愛らしい女の子だ。性格も温厚で優しい。

 皆のアイドルだ。


 2日目の宿も特に何もなく食堂等で食事を買い足したりする。

 今日は少し時間に余裕があるのと街道が2本交差する交易の盛んな街で規模もそこそこ大きかった。


 皆の服を調達しに行く。リリアとエミリィだけは食事等の買い足しだ。

 特にソニアの服が無いので何着か購入する。

 やはり2日目の宿も問題がなく翌朝は普通に出発できた。

 尾行もなく拍子抜けだ。


 そして3日目だが昼を食べて移動を再開した時に異変があった!

 木が街道を塞いでいるのだ。皆を武装させ馬車から出す。リリアにミーナの護衛をさせ俺は木の除去を開始する。なんの事はない収納に入れるだけだ。しかしその頃気配を感じた。40名程に囲まれている。


 聡太「囲まれている!戦闘に備えろ!40名前後だ!」


 そう言うと矢が飛んできた。1本目は躱したが、2本目は剣で弾く。そして1本が俺の脚をかすめる。


 ヒールを唱え矢が飛んできた方にウォターカッターを飛ばしまくる。

 絶叫が聞こえるがお構いなしに俺は藪に突入し切り裂いていく。もう一方はモナが無双していた。

 やがて俺が行った方は全滅させたが主力が残っていてミーコが盾で必死に防いでいる。乱戦だった。


 相手はどう見ても盗賊や山賊だ。俺達をカモと思ったのだろう。

 俺も突入し10分位で制圧した。

 生き残りが2人いたので縛りあげ傷を治す。こちらは切り傷が数名だけで、ミーナに任せた。

 不思議なのは誰一人躊躇せず盗賊?を殺していた。

 ミーナも乱戦の時にしっかり殺している。おっとりしエミリィさえ魔法で倒していた。

 カードを回収し、武器と金目の物を回収後死体を収納に入れていった。途中の崖か何かで捨てようと。


 捕らえた2人に尋問する

 近くにアジトがあるというの案内させる。残り100m位でリリアとエミリィ、ソニアを馬車の護衛として残し急襲する。

 見張りを派手な攻撃魔法で倒し、出てくる奴をどんどん倒す。

 10分位で出て来なくなり、オレとモナで中を見に行く。まだ3名程いて突撃してきた。咄嗟に左腕で剣を止めウォーターカッターで倒した。

 即ヒールで治し、内部の制圧が終わった事を確認した。

 馬車をアジトまで持ってきて内部の溜め込んだ物を集め収納に入れていく。

 食料は怪しいので残し他は回収した。


 最後は炎の系統を使える者でアジトを燃やし捕らえた奴を縛り上げて馬車に放り投げた。

 その後暗くなる少し前に街に着きギルドで盗賊の引き渡しとカードを出しての換金だ。A級の依頼として盗賊の討伐依頼があり、それを達成だ。俺達はランクBに上がる事となった。朝一番で査定を出すと。


 その日の宿は高い所を選んで泊まった。

 盗賊に襲われ戦ったのだ!少しは気を紛らわす事を考えないと気分が落ち込むからだ。

 そうしてテンプレを1つこなす聡太達であった。



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