第100話 エスケープ逃避行開始

 ダンジョンの帰りにギルドマスターの所へ寄る。

 ダンジョンをクリアーし俺がマスターになった旨と、逃亡が出来たら育成ダンジョンへシフトすると伝えた。但し一週間は何もしないと。それ以降でダンジョンの性質が変わったら俺がダンジョンマスターと発表する事を了承した。代わりにソニアのカードを新しいカードと交換して貰う。ギルドだと回収したカードを一旦壊し、再度作り直すことが可能で、以前の履歴が残らない。


 暫く力を付けて城を落とす力と覚悟が決まったら戻るとした。そして明日出発と。

 ギルドマスターは宛先不明のギルドマスター名で書いた手紙を渡してきた。拠点とする街が見つかったらそこのギルドマスターに渡すようにと。

 それとギルドマスターをダンジョンのサブマスターにし、マスター室へ入れるようにした。

 権限は閲覧と死亡者の荷物の回収だ。

 今は死んだら死ぬが、死亡者についての設定が有るのだ。

 死亡時、ペナルティーとして身ぐるみを文字通り剥ぎ取り、真っ裸で全身に異臭が漂う緑色のドロドロした粘着物質まみれた状態で外に放り出すと。

 それ以外では寿命が一年縮むとかレベルダウンとか有るが、一番軽いのが先のだ。身ぐるみ剥ぎ取り&恥ずかしい状態で外に出す事とした。

 装備の返還等のルールは託した。

 まあ大体予測はつく。訓練の義務化や奉仕活動辺りだろう。

 ダンジョンで魔物を倒すと少しづつご褒美が貯まる。そのボックスは俺しか開けられない。ただずっと回収していなかったのか莫大な量の魔石とドロップ品があった。ボスを撃破するとドロップ品がゲット出来るらしい。魔物は小さな魔石が貯まる。ある程度の大きさになるとボックスに入ってくる。ひょっとすると前のオーナーはその前のオーナーをそうと知らず殺し、ダンジョンのオーナーになっている事を知らなかったのではないかと思い始めた。


 そんな事を考えているとカードが出来たので、血を一滴垂らせば完成と渡されギルドを引きあ上げる。一応お土産としてドロップのアイテムを少しだがそっと置いていった。


 馬屋に寄り馬を4頭買う。明日旅の出るので明日朝貰い受けに行くとしてお金を払う。

 一応俺は馬に乗れる。親が昔競走馬の馬主と知り合いでその人の経営する牧場に遊びに行きこっそり教えてもらい、早歩き位なら問題ない。


 その日の夜は激しかった。暫く愛し合えないのだ!多分。



 翌日家の中の食料を収納に入れていき、下水をすべて封印した。下水から何かが上がってくる可能性が高いからだ。


 隣町迄の飼葉も各自背負う。荷物が少ないねと言われ、家に寄ってから出発で知人の見送りがこれからだと話しぎこち無く馬に跨がり出発する。人影がなくなり飼葉を収納にいれる。取ってて良かった無限収納!やはり最強ギフトだ。


 そうして尾行に注意を払いながら用を足す振りをして皆の所に行き、馬車を2台出す。リリア達に馬を馬車に繋げるよう指示をし俺は野営の片付だ。


 一通り準備が終わると念の為確認する事が有った。


 聡太「一応聞くがこの4人以外で馬に乗れたり御者が出来る者はいるか?」


 予測通りとはいえ誰もいない。


 馬車の人員配置はこうだ。

 1号車

 御者として俺とリリア

 ミーナ、リーナ、サーヤ、ミーコ、ソニア


 2号車

 御者としてエミリー、モナ

 フレディ、ビグザ、ユキリン、ユリア


 取り敢えず御者のやり方を教えながら進んでいく。

 俺達が何者かと聞かれるとリリアのいた村の出身で村の若い衆でグループを作り色々な国を回る旅をすると。


 時折商隊や近隣の農作業者の荷馬、手紙を運ぶ早馬等とすれ違うが特にトラブルは無く夕方少し前に最初の宿場町に辿り着く。

 今回は敢えて宿で泊まる。ミーナ達を疑うにしろ人数が大幅に合わない。

 リリアとエミリーに手続きをして貰いその日の宿に泊まる。


 部屋は二人部屋が2部屋と4〜6人部屋が2つ借りられたので分散する。

 食事は宿の食堂だ。

 ミーナ達は久し振りのベッドだ。俺とモナ、リリア、エミリーで夜の見張りを行う。尾行は無いはずだが、それとは別の種類の危険もあるので、見張りを立てる。


 そんな感じだが、その日は何事もなく一日を終えるのであった。

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