第95話 監視がいなくなる
ダンジョンの進行は難なく進んでいる。
時折エグいトラップもあるが、解除が困難な場合魔物の死体を放り投げてトラップを発動させる。解除もするが発動させる方が確実なのだ。
でもなんだか慣れてきたのか俺の罠解除も段々早くなてくるし、トラップ発見もかなり前から分かるように、些細な事も見逃さない様になってきた。
ギフトにも習熟度があり、上がると能力や範囲も上がるのだが、誰一人習熟度の存在に気が付いていなかった。簡単に見れて力も分かるのだが、知るのはまだ先だ。
そうして目標の68階層を踏破し、明日はボス戦があるので俺達は早々に引き上げる。
外に出ると異変があった。正確には異変を感じなくなったのだ。
視線を感じない、つまり見張りがいなくなった事を意味する。
まだ油断は出来ない。見張りがいる体で行動だ。
実はダンジョンの周りはわざと気が付くように仕向け、いなくなる=監視全て撤収と勘違いさせて手練が見張っている可能性を考えてだ。
しかしどう考えても本当にいなさそうだ。
その日もどこに行こうが視線を感じなくなった。ギルドへは換金時に報告したりするがギルドにて逆監視していたがこちらも全て引き上げたと認識している。この様子だと3,4日で大丈夫そうだと感じ取り家に帰った。
家の周りの監視も感じ取れなくなった。
平静を装っているが小躍りしたい状況だ!しかし我慢だ。
そうして翌日のボス戦を迎えたが、トラップがえげつなかった。ボス部屋の扉の前に立つと丁度スイッチを踏む。そうすると横から200本以上の矢が飛んでくる。避けるには本数が多過ぎる。俺がするのはやはり発動だ。階段まで下がり、俺は死体を放り出し即階段まで下がる。そうすると矢が一斉に飛んでいった。
気を取り直してボス部屋に挑む。
出てきたのはサイクロプスだ。
水色の肌に大きな1つ目だ。
身長は3mとでかい!
粗末な服に見事な大きさの棍棒だ。俺はあの棍棒が妙に気になって仕方がない。
ミーコが早速ヘイトを集め無理無理無理!と叫びながら追われている。
早速落とし穴だ。直径1m、深さ2.5m
すっぽりハマりました!怖い位見事に。
そして
聡太「まだ殺すな!思う所があるんだ」
そう言い万歳してもがく奴の腕を切断し、棍棒をキャッチし収納に入れた。経験上こうやって収納に入れてから外で出すと消えずに残るのだ。
俺はサイクロプスから離れて
聡太「トドメを頼む」
そういい下がった。俺一人で行けるのだが敢えて皆にやってもらい、情け容赦なく魔法が飛んでいく。
S級の魔物というがあっけなかった。
ドロップアイテムはオリハルコンのリリア用のレイピアと女性陣全員の特殊な帽子だ。
防御力は鉄のヘルムより上で何よりおしゃれだった。しかも感触は布だ。打撃などに対し力を吸収する。
一日一度だけだが魔力を込めると任意のデザインに変更可能。
そして血を一滴掛けて所有者登録をすれば落としても戻ってくるよう念じれば戻ってくる。そんな紛失防止機能付きだ。
かなりチートアイテムだ。早速女性陣が物色するがエミリーのだけはすぐ分かった。耳の所が一つだけ違うからだ。
早速各自思い思いのデザインにし可愛らしくなり高いテンションで71階層へ進む。
結局72階層を突破し、本日はお開きとなったのであった。
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