第71話 お手並み拝見
22階層でモナの腕前を見ていた。
トリッキーな動きが有ったりとリリアの剣とは正反対だ。
剣女性では珍しいロングソードを使う。本能に従った邪道な部類だ。
身長も170cm程あり、女性としては大きい。力任せに強引に切り裂いたりする。
途中リリアに戦闘を任せて俺は現状を説明した。
そうしていると美菜達が来たので合流しダンジョンを進んでいく。
モナに聞くと少なく共モナの到着階層迄は岩がゴツゴツしていると洞窟型で、ソロではこれ以上は厳しいと判断し、引き返したと。
そして美菜達が合流し編隊列を伝える。
まず前衛が出来る者の配置だが
前衛 聡太、リリア
中衛 友樹
後衛 モナ
後衛が一番力がいるからだ。
そして剣を使わない者の配置として
前衛 沙友理
中衛 美菜、エミリー、雪乃、みっちゃん、優子
後衛 律子、大輔
こんな感じだ。
モナには先のエミリーの護衛もあるが、一番大事なのがヒーラーの美菜を守る事と。回復役が傷付くと戦線の維持が厳しくなるとお願いしたが意外にも素直に従ってくれた。
他のメンバーも俺が隊列の指示をした事に驚いていた。
但し、23,24階層で様子を見て前衛は順次入れ替えて疲労に備えるとした。
この階層は特に問題もなくサクサク進む。
リリアにしろモナにしろ俺や友樹の剣が気に入らない。技や型がなくただ振り回すだけだからだ。なので適時剣術の訓練を言われる。
モナは俺を師匠と呼ぶが、俺の剣のへっぷり具合を見てなんでこんな人に負けたんだとぼやいていた程だ。その度に俺は現状剣は自衛の手段で、多分レベルが高いからステータスに任せてぶん回すだけだと、魔法がメインだからおいおい剣術を覚えたいし、覚えていくにしろ、現戦力でどうにかする必要があるとし、今出来る事を考えるとした。本当は修行をして力を着けてからダンジョンに挑みたかったが、状況がそれが許されない為に仕方なく進んでいると説明していた。
俺は試しにウォーターカッターを使うと凄まじい切れ味だった。
モナに聞くと当てるつもりが無かったので脅しとして魔力の大半を注ぎ込んで派手な演出を試みたと。
その為落下中に放ち狙いが逸れて俺の腕を切断してしまったと。
俺は今回ので取得した魔法の強さにバラツキがある事に対しての理由に確証を得ていた。
つまりどれ位の強さで魔法を喰らったかでその後の威力が違うと。
最初のヒールは慌てた美菜が魔力の殆をと言うよりほぼ全てを注ぎ込んだ。その為に美菜のヒールよりも強力なのを使える。
ファイヤーボールとアイスボールは沙友理達に弱いのを当てて貰ったからとても弱い。
ウォーターボールは火消しで慌てて放ったので極普通の威力だ。
そして今回のウォーターカッターだ。
剣メインとはいえS級冒険者が大半の魔力を込めたのだ。かなりの魔力を使っている。
俺はが普通に使うとモナが使ったのと同じ位の威力で、本気を出すと本気度により威力が増える。弱くしようと思うと出来なくはない感じだ。
そして謎なのが予知夢?で腕を持っていかれたライトニングーボルトだ。大魔力で放たれたのは間違いないのだが、現実で喰らった事が無いがコピーしている!
一旦友樹と中衛を代わり、そんな事を考えながら進んでいた。
また、IQでいうと大輔がこの中では一番なのだが、戦闘が苦手だ。じっくりと商談をしたりと長期の展望を考える時に能力を発揮する。ダンジョン内ではむしろ友樹のように即断できる馬鹿の方が役に立ったりする。なので太輔は国外脱出を果たした後に頑張って貰う。
21階層からは19階層以前の階層よりも広くなっている。移動距離も倍位だ。
そうして午前中には24階層を突破していた。40階層まではソコソコの強さで行けるが41階層からがらっと変わるという。俺は皆に魔法での戦闘に参加するように順次隊列を組み替えていた。美菜が前衛に入る時は俺は一番安全な所にいる。俺達のヒーラーは俺と美菜だからだった。
昼休憩を軽く食事をし、25階層を進むのであった。
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