第39話 シーツに着いた2つの赤い染み事件
俺達はボス部屋というのにいると思う。それっぽい扉を入ったからだ。
小型のドラゴン、中国のタイプじゃなくてドラクエに出てくるタイプだ。
緑色で高さ2.5m位だろうか。
尻尾の一振りが来た!俺とリリアは避けたがエミリーが喰らってしまい、壁にぶつかる。手足があさっての方向を向いていて瀕死だ。
しかも震えて失禁している。腕で俺に攻撃してくるので、エミリーに近づけない。
剣で戦うも歯が立たない。
リリアも剣で打ち合うも外皮で弾かれる。
そして尻尾の一撃を貰い、吹き飛ばされた。
リリアを見ると倒れて動かない。
よそ見をしていると、ライトニングボルトが俺を撃つ。左手が持っていかれた。黒焦げだ。
エミリーを見ると事切れていた。
俺は怒りに震えて剣を振り回し、何とか目に刺さる。間髪いれずにライトニングボルトを刺したままの剣にひたすら撃ち込み、やがてドラゴンが霧散した。
俺はエミリーを抱き抱えリリアの所に向かう。
2人共、目に生気がない。胸に手を添えるが心臓の鼓動が感じられない。
俺は二人を抱き抱えて叫んだ
聡太「リリアー!エミリー!何故だーあああ!」
リリア「聡太、聡太、大丈夫?」
聡太「リリア?エミリー?良かった!良かった!生きている!」
エミリー「聡太さん、何変な事を言っているのですか?寝ぼけてないで起きて!それと、昨夜食事をしている途中から大変だったのよ」
そして二人を抱き締めたが、さっきのは夢だと理解した。しかしシーツを見ると赤い染みが二ヶ所ある。
血の気が引いた。俺は昨夜の記憶がない。リリアとエミリーが間違って出されたビールを飲んで酔っ払っていて、ベッドまで運んでからの記憶がない。俺も同じのを飲んで少しふらついていたから、俺もビールを飲んで酔ったみたいだ。
俺が赤い染みを見て呆然としていると
エミリー「あっあの恥ずかしいので見ないで!早くクリーンをお願いします!」
リリア「こっちもお願い。やっぱり恥ずかしいから見ないで欲しいからね!」
俺は震えながらクリーンを唱え、記憶に無いが二人とやっちゃったらしい。あの様子からだと無理やりじゃなさそうだけど、やはり男として責任を取らねばと思い、布団の上でだが土下座をし
聡太「俺も男だ。やった事にはちゃんと筋を通したい。リリア、エミリー、正式に俺と結婚してくれ!」
二人がきょとんとしつつ、
二人「はい!嬉しいです!」
とハモったがエミリーが
エミリー「あの、結婚は嬉しいのだけど、突然どうしたの?それと、筋を通すって、何に対してなのですか?」
俺は程染みがあった所を指先し
聡太「そ、その、酔った勢いとはいえ、君達の初めてを俺が奪ったんだ。娶る事になっているけど未婚の女性なのにやってしまったんだ。俺は遊びじゃなく本気で君達を幸せにしたいから、遊びじゃないと言いたいんだ」
二人が吹き出し、笑い転げて
リリア「何馬鹿な事を言っているの?昨夜は私達がベッドまで運んだらそのまま倒れこんで、朝まで寝てたわよ!」
聡太「えっ!俺は裸の君達と抱き合ったと何となく覚えがあるのだけど」
エミリー「ふふふ。残念ながらまだ私達は聡太様のお情けは頂いてませんよ!そういう事なら安心してください。リリアも私もまだ生娘ですわ。でも、勘違いとはいえ、聡太様の私達に対する真剣さを感じ取れて嬉しいの」
エミリーは俺に抱きついて泣いている。
リリア「もう、まったく人騒がせね!でも言質はしっかり取りましたからね!ねえ、いつ結婚するの?今晩?ふふふ」
愚か者の俺は二人に抱き締められて暫く呆然としていた。
確か、ベッドまで運んでから力尽きた気がしてきた。
いや、待て、さっき私達が運んだと言ってたな?あれ?やっぱり裸の二人にお触りしたりしたのは夢なのか!?三人共服を着たままだし、じゃあ、あの血は?と思い
聡太「じゃあさ、あの赤い染みは?俺はてっきり愛し合った結果だと思っていたんだけと」
エミリー「あら?聡太様は分からないのですか?二人は昨夜から女の子の日になりましてよ。恥ずかしいからあまりそこには触れないでね!」
俺は情けなく
「ふへ?」
という呻きを出すのが精一杯だった。そう、何の事はない、生理だったのだ。
聡太「あの、夜俺はどうなった?」
リリア「あのね、私の頼んだお酒と聡太の頼んだ飲み物を逆に渡してしまい、聡太が気がつかずに飲んだのよ。見事に一杯で酔っぱらってたわね!しかし、あんな事になるなんてね。ううう」
聡太「な、何があった?俺は何をした?」
リリア「恥ずかしくてとてもじゃないけど言えないわね!いやーん♪」
俺が愕然としていると
エミリー「リリアったら意地悪ね!ふふふ。そんな聡太様は可愛いわね!あのね、何も無かったのよ。酔いつぶれて聡太様が寝てしまったのよ。それで二人でベッドまで運んだのよ」
顛末を聞いて俺は真っ赤になった。俺酒に超よえーのか!
といじけていると二人に慰められて何とか着替えてから朝食を食べ、ダンジョンに向かうのであった
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