第38話 トニーへ

 俺達はギルドマスターと対面している。


 ギルドマスター「もう戻ってきたのか。で、どうしたんだ?」


 聡太「この前の続きで、俺の正体が何となく分かったんです。俺はどうやら城から召喚された召喚者です。そしてこの前言っていた城から勇者と騎士を殺したのは間違いなく自分です。但し、裏切られ襲われたのを崖から落下中に道連れで倒し、俺は川に落ちてその後リリアに救われたんです。証拠はこれです。異世界の通信道具で、会話を記録出来ます!まずは聞いてください」


 そうしてスマホを見て驚かれつつもスルーして録音を聞かせた。


 そして秘密裏に履歴を残さず名前を変えて貰う事となった。幸い門の入出記録の担当はギルドの管轄らしい。入門履歴も翌日出発して今日トニーと言う名の冒険者が来た事に書き換えてもらう。信用できる者と言うが、何故協力するのか聞くとあの冒険者を倒したからで、腕だけでいうとギルドマスターを超えていて、S級冒険者が戻ってくるのをひたすら待っていたという。

 そのお礼とエミリーが信用しているからだと。


 即時実行され関係者の記憶以外痕跡なくトニーとなった。

 俺はお礼と今後恐らく城を敵に回すと伝えるも、あの証拠が役に立ちギルドは俺に味方すると、少なくともこの街はそうなるという。


 城からの横暴に我慢の限界が来ているので城へは表面上では協力とする等となった。


 元々明日はエミリーは休みだったので明日初心者ダンジョンへ行く旨を伝え、エミリーを守れと言われギルドを後にした。


 明日に備えて早く切り上げられ・・・なかった。明日に備えしっかり食べる事となり、宿泊している宿の食堂で食事をする。

 オーク肉の鍋料理だ。


 二人はニコニコで嬉しそうに食べているが俺はそうは行かない。

 世間話をしているが俺はこれからの事でイッパイイッパイで適当に相槌をしているだけだ。


 気が付くと目の前にリリアの顔があった。


 聡太「うわあああ!なんだ?」


 リリア「なんだじゃないわよ!もう!大丈夫?」


 聡太「ご、ごめん。明日からの事を考えててさ」


 エミリー「ひょっとして私達の事を考えていたのですか?」


 聡太「まあね。これでも君達を失いたくないから必死で考えてるんだよ。まあ明日はなんともないとは思うけどさ。ごめんね」


 ふーんと面白くなさそうにエミリーは返事をする。


 エミリー「まあちゃんと考えてくれているんだったら良いけど、お話できなくてちょっと寂しいぞー!プンプン♡」


 聡太「あれ?エミリーさん?おーい?大丈夫?」


 エミリー「らに?らいじょうぶらよ!ねえ、わらしの何処が気に入ったのかおしえなちゃい!」


 よく見ると手元にはビールがあった。頼んでない筈だが


 聡太「ねえリリア?ビールなんて頼んでたか?」


 リリア「ふえ?びーるらんてたのまないじょ!ねえ!しょーちゃは大きい胸の方がちゅきなの!?教えなさいよ!」


 ヤバイ!どう見ても酔っ払っている。既に呂律も駄目だ。

 取り敢えず歩けそうなので二人を部屋に連れて行く。

 何とか部屋に着くもドアを入ると二人は床に座り込む。リリアの方がベッドに近かったから先にお姫様抱っこしてベッドに寝かせる。

 次いでエミリーを。

 部屋の鍵を閉めて受付に行き、エミリーの食事代を払う。基本的に夕食付きなのだ。

 酔っ払ったので一人を部屋で休ませるもで追加料金をと言うと、毎日じゃなければ追加はいいよと言ってくれた。

 そして部屋に戻り、ベッドに行くと裸のエミリーがベッドから立ち上がり、俺の手を引く。

 抱き寄せられて、生の胸に顔が埋まる。俺は心臓が破裂しそうな位がドキドキしている。


 エミリー「いやーーーん!どこ触ってるんですか!エッチですよ!もう仕方がないですね!いいですよ!でも優しくしてくれなきゃ嫌ですよ!」


 完全に酔った勢いだ。

 理性が吹き飛びそうだ!手を掴まれ胸に持っていかれたのでつい揉んじゃったんです。

 素晴らしくて涙が出そうだ。


 リリア「あーエミリーったらずるいよーしょうたあああ」


 リリアも呂律が怪しい。そして引っ張られ熱烈なキスをされやはり手を胸に持ってくる。もう駄目だ!もう興奮しまくっている。やっぱり揉んじゃう!そしてエミリーに抱きつかれ三人でもつれ合いながら、ベッドから落ちた。しかも軽いとはいえ二人の体重が掛かった状態で頭を強打し、手を出さないまま気絶するという幕引きだった。




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