第37話 それで?

 俺は2人に対して色々な覚悟を決めて告白したが、リリアの一言で力が抜けた


 リリア「それがどうしたの?もう勇者って知ってるのよ!勇者って召喚者しかなれないのよ。それで?」


 聡太「うん。そこなんだけどね、またデリカシーのない事を言うし警戒もしなきゃなんだが、写真の通り少なくとも美菜という女性が一緒に召喚されていて、俺が記憶を無くす前まで行動を共にしていたと思うんだ。出来れば救いたいんだ。何故かと言うと、俺のいた世界の俺を知っている奴が複数召喚されていて、少なくともその内の2名が俺を殺そうとし、その内の一人は仲間?に殺され、更にそいつから俺は殺されそうになり、俺はは転落しそいつらのうち少なく共二人を返り討ちというか道連れにしている。そんな状態の所に見知った者をいさせたくないんだ。

 エミリー、俺の名前を、そのギルドの記録からー聡太という名前を消せるか?」


 エミリー「ギルドマスターの許可があれば大丈夫よ」


 聡太「そうか。実はね一度俺の背格好の奴で犯罪者が冒険者に居ないか調査が入ったとギルドマスターに言われたんだ。ギルドマスターは俺の事だと分かった上であくまで犯罪者の確認だからわざわざ伝えないと言っていたんだよ。早急に名前をを改名しないとまずいと思うんだ。うーんトニーにしよう!」


 トニーは某海外ドラマの捜査官の名前だ。

 何故か見ていたドラマの内容は覚えている。


 エミリー「早速トニーに改名しましょう!さすがに城から聡太という名前でお触れが出たらどうにもならないですね」


 聡太「ありがとう。後、俺と一緒にいると恐らくこの国を出る事になるぞ。俺を選ぶのはそういう事になると思うんだ。力をつけて城にいる美菜さんやその仲間を助けるか、それを諦める状況になるまではこの国にいるけど。どうする」


 リリアから平手打ちが来た


 リリア「見くびらないで!私達の想いはそんな程度じゃないの。一言言ってくれれば良いのよ。私達は貴方に付いていくって決めてるのよ!」


 聡太「悪かった。うんそうだな。改めて言うよ。国外に脱出するとしても俺について来てくれ!」


 二人は同時にハモってはいと返事をする。

 エミリーに確認するとギルドスタッフは皆冒険者登録をしていてランクE登録でスタートだと。エミリーはほとんど戦えない。ウインドカッターの魔法が辛うじて使えるもレベルは1だ。うーんまずい。この街で受付嬢をしている分には問題がない。但し国外脱出を図る場合道中盗賊に襲われたりすると守りきれないからだ。

 防具屋で軽装の鎧を買いダンジョンでレベルを上げて身体能力を多少なりとも上げておきたい。幸いパーティーシステムは経験値を共有出来るから、理屈だけでいうといるだけでレベルを上げるパワーレベリングというのが可能だとリリアに教えて貰っていた。


 予定変更で防具屋に向かう事になった。

 エミリーの鎧を買う為だ。流石に持っていないというので、皮鎧か、重くて厳しいようなら胸当てで心臓を守り、ヘアバンド風のガードで頭部を守り即死しだけ回避出来れば俺のヒールで何とかなる筈だと思っているからだ。


 間もなく防具店に着き胸当てと、厚手の矢を防ぐ率の高い衣、ヘアバンドチックなガードではなく、猫耳族用の額に金属の着いた帽子を買った。俺もそんな感じで頭部用の防具を買う。バンダナみたいなので額の部分に金属がある。


 その後ギルドに向かうのであった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る