第35話 デート?

 宿の部屋に着くとリリアをまず裸にした。

 俺はじっくり怪我はないか確認し、風呂に入れた。特に腕の接合部分は念入りに触ったりし、掌の感覚も正常そうなので抱き締め一言、良かったと添えて開放した。エミリーに一緒に入って貰う。その間やりたい事があり風呂に背中を向けている。振り向きたくなる衝動を抑えるのに苦労した。何故ならエミリーが裸になっているのだ。リリアの裸は冒険者モードだと何も感じなくなった。先の様に怪我をし、死にかけている姿を見れば尚更だ。


 エミリーの肌を見たいがガマンガマン。お風呂も覗かなかった!偉いでしょ?


 収納から充電器とスマホを取り出し、ボイスレコーダーの記録を探る。

 そして見つかった。というかこの前見たな。

 最後の記録が4時間程でバッテリーが切れるまで記録していたのだ。

 早送りで再生すると目的の場面が見つかった。


 俺が高山というのに襲われたが、眼の前で高山が殺され助けられたと思ったら、田邉というのとデービットという俺の同行者?に襲われ崖から落とされそうになっていた。遂に落とされる。落下しつつもホールで脚元を崩壊させ、二人を落とす!アイスボールかファイヤーボールを投げつけて反撃し、俺も木か何かに当たるバキバキという音がしたと思ったら水に落ちる音がして、藻掻いている感じで、暫くして水の流れる音しかしなくなった。水の音とか俺の呻き声だがえんえんと続きやがて音声が終わった。

 音声の確認が終わると二人が出てきた。そうするとエミリーが呼んできたので振り向くと一糸纏わぬエミリーさんがそこにいた。思わず固まった。そう綺麗なボディーラインにだ。


 俺ははっとなり咄嗟に目を背け


 聡太「ご、ごめんなさい。まだ着替えていなのに見ちゃった」


 エミリー「いいえ違うの。私が見せているの!ちょっと恥ずかしいけど、リリアからね、猫耳族というのを知らないようなので体を見せてヒューマンとの違いを教えてあげてって言われたの。聡太ならエッチな目で見ないからって」


 聡太「ありがとう。ちょっと待ってね。気持ちを切り替えるから。よし冒険者モードだ」


 そうして彼女の体を真面目に見ている。尻尾の付け根の人肌と毛が生えている所の境目を触らせて貰った。そして耳も。

 お尻も胸もヒューマンと変わりない。


 ひと通り確認してから服を着て貰った。


 お礼を言い、さあ出掛けようと言うとダメ出しを喰らった!

 俺も風呂に入れという。


 ついでなのスマホを出して俺が川と思う所に落ちる所の音声記録を再生した。二人とも驚き目が点になっていた。


 風呂を上がると俺に恋人がいてとそっちの方に気を取られているようだ。


 二人共俺に恋人がいても受け入れてその者と一緒に娶ってと迫られその気迫に負け、頷いていた。


 冒険者としての買物となると断ってから先ずは防具屋に向かう。

 エミリーが案内してくれる。勿論両腕をガッチリホールドされているのだ。


 俺はさっきのエミリーの裸体が忘れられない。リリアも綺麗だが神々しささえ感じていた。


 それはさておき防具店に入り売るのを出して、リリアの鎧を修理に出し、修理は順番待ちで数日預ける事となるので、新しい皮鎧を一つ買う。


 その後で服を売っている店に行き、普段着を買う。リリアは遠慮するので店員にお金を渡し、リリアのを選ぶように話をつけていると観念したのか大人しく着せ替え人形宜しくどんどん選ばれて行く。おかしいと思ったらどうやら大金貨を握らせていたようだ。


 打ち止めにして貰って、俺とエミリーの服を選ぶ。


 全部で67万だ。


 そんな感じで下着を選ぶというので俺の出番はなく、武器屋に売りに向かう。


 犯罪者の武器を一通り売り捌き、エミリーに渡す護身用のナイフを選ぶ。特殊な金属で出来ていてかなり軽い。切れ味、強度共かなり性能が良い。普段は柔らかく、グリップを握ると固くなるダンジョンのドロップ品の為にかなり高い。迷わず買う。リリアの場合当人が選ぶ。

 ナイフだが金額が金貨20枚もするが、大事なエミリーの身を守る為だ迷わず買う。


 買い物を終えて服屋に戻ると大量の荷物に囲まれた二人が待っていた。さくっと収納していく。


 昼の時間なので食事をとなるがやはりエミリーの出番だ。エミリーにお昼を食べる店に連れてってとお願いすると活き活きとした顔で誇らしげに歩き出すのであった!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る