第10話 講習3日目
今日は魔法の訓練日だ。午前は前日の続きで縦盾の扱い方、槍の使い方の基本のみをさらっと行った。
昼食後は宮廷魔導師達が指導を行う。
各自使える属性の魔法名を伝えられ何が発動出来るか確認し、使える魔法を神官が記録をしてくれていた。聡太は属性魔法を覚えているのではなく、土のアースホールのみのギフトだ。聡太の場合、魔法のコピーは伏せる事とした。美菜も火属性はファイヤーウォールとファイヤーボールしか使えないとした。
律子の火属性も先のフェニックス以外は初級しか使えないとした。
沙友理も同様に初級しか使えないとした。聡太は一生懸命魔法名をメモしていたりする。
意図的に戦力を伏せ、この国との関係を深い物としないように話し合って決めている。暫くはこの国にいるが、ある程度力を付けた後は他国に逃げる予定だ。
その為の偽装なのだ。
俺達をどのように扱おうとしているのかは充てがわれているスタッフを見ればわかる。
男共は美人の神官を一人は充てがわれている。
先生と一部の女子はイケメン騎士に反応していないが、どう見てももう出来ている距離感の生徒が多くおり、異性で飼い殺そうとしていると判断できたからだ。
それを今は指摘して戦う力が無いから、他は見捨てる決断をしている。酷だが自分達が生き残る為だ。俺達は禄な死に方をしないのだろうなと昨夜話し合い、抱き合って泣いていた。そして律子に先生達を俺達のグループに取り込むよう話をした。
副担任は新人の先生で、若い女にこの状況は辛いだろう。通称みっちゃん。道村何だったっけな?皆、みっちゃんとしか言わないから辛うじて名字だけは覚えている。そして教育実習生は大学3年だったか4年のはず。こちらはゆきちゃんだ。確か先週担任が盲腸で入院し、急遽教育実習生を引率にしたんだった。このクラスは一種の特別クラスで部活か学力で抜きん出た者が集められている。
それとバスガイドさん。高卒の新人と言っていた。そう言えば運転手は頼ってくる男子のグループにいるからまあ良いが、真っ先に女を充てがわれて落ちていったな。分かりやすくて笑えた位だ。
この女性3人がグループを作っている。生徒以外の女性陣でグループを作ったようだ。
みっちゃんこと道村先生は申し訳ないが頼りない。見た目もセーラー服を着せれば中学生にしか見えない幼い顔立ちだ。背丈は150cm位で痩せ型でBカップ位だ。生徒に舐められまくっている。綺麗というより、律子より更にロリ系の可愛い顔立ちだ。
ゆきちゃんこと雪乃さんは名字は覚えていない。確か川瀬だったか?ゆきりんとも言われている。
キリッとした美人さんでキャリアウーマンチック。大人の女性だなあと女子生徒に、勿論男子生徒にも人気がある。おおらかな性格でこの人教師に向いていないよなと思う。160cm位でナイスバディーだ。
ガイドさんは確か 穂内 優子 3月生まれとかで4月生まれの俺と1ヶ月しか変わらない。
155cm位の普通の体型で胸もCカップ位と健康的な可愛らしいお嬢さんだ。出来たら毒牙に掛かる前に救いたい。男子からはバスがイドさん大当たりだーと道中このお姉さんに根掘り葉掘り聞いていた奴がいたからなんとなく覚えている。彼氏はいるのとか、いないなら立候補する!と言うバカもいたっけな。すぐ真っ赤になり可愛い!とエスカレートしてゆきりんに怒られていたっけな。
今は昼だ。律子が先生達を一緒のテーブルに呼んで来てくれていて
聡太「単刀直入に言います。生き残りたかったら俺達のグループに入り、決して傀儡にならないようにして欲しい」
みっちゃん「穴吹さんどういう事ですか?」
聡太「真面目に話すのでちゃんと聞いてください。詳しくは今晩、美菜の部屋で話しますが、気が付きませんか?殆どの男子には既に神官の若い女性をを充てがわれており、体の関係になっていいる筈です。そしてもう言いなりになっていますよ。それと女子の方もイケメン貴族か騎士と既に寝ていて、もうぞっこんですよ」
3人は顔を真っ赤にしてオロオロしている。
みっちゃん「先生としてはそのような事は断じて許せるはず無いですよ!」
聡太「現実を見てください。もうああなったらこちらの正論は通じませんよ。それと道村さん、酷な事を言いますが最早ここでは先生という立場は存在せず、貴女はただのか弱き若い女性でしかないのですよ。単なる女、体を支配すれば傀儡に出来る、そういう目で見られていて、男に甘い言葉を囁かれ、気がついたらベッドの上でエッチの最中で、更に媚薬を盛られその男に快楽で支配されるのが落ちですよ。あいつ等の半分以上は既にそうなっていますからね!」
ゆきちゃん「確かに穴吹君の言うとおりね。昨日やけにイケメンな貴族に散々口説かれたわね。先輩なんかお酒を飲まされていて私がいなかったらお持ち帰りされていて、今頃純潔を捧げていたと思いますよ」
みっちゃん「ちょ、ちょっとゆきりん何言ってるのよ!酷いじゃない」
律子「へー道村せんせーバージンなんだー!ふーん♪」
優子「あ、あの、私も昨夜言い寄られて物凄くモテモテでした。本当に気分が悪くて早々に部屋に帰ったけど、同室の子は朝帰りだったわ。特に何も話す事が無いからスルーしてたけど」
聡太「そういう事です。分かりましたね?皆を救いたいですが、現実問題あいつらを助ける力が今はありません。いずれ機会も訪れるかもですが、今は自分の身を守り、生き抜く為の力を付けましょう。男子でまともな奴がいれば引き込んで見ますが、望みは薄いと思って下さい」
そういう話をしていると昼休憩終わり午後の訓練になるのであった。
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