第16話:蒼炎

私と赤羽さんが付き合ってから1日がたった。

ふと、赤羽さんが家にやって来た。

「結衣、あのさ、今度近くでドリフトの走行会をやるみたいなんだけど、一緒に行かない?」

私は峠でしかドリフトしたことがなかったから、戸惑ってしまった。

「ふぇぇ...走行会...怖いよぉ」

「大丈夫、俺がついてるから」

赤羽さんのその一言が私の戸惑いを無くしてくれた。

「...うん、わかった!じゃあ、私も行くよ!」

「じゃあ、一応明後日、結衣の家の前で待ち合わせでいい?」

「うん、いいよ!」

そんなこんなで私は明後日、ドリフト走行会に行くことになった。

なので、わたしはFDの調整のために走りに行くことにした。

ーーーーーーーーーーーーーーーー

ギュルルルルル!!!

久しぶりにFDで走ると気分が良くなった。

私は赤羽さんと出会った休憩所に止まろうとすると、1台の車が出るのが見えた。

その車を見た私は、とっさに追いかけてしまった。

「うそ...青い180...もしかして、蒼太!?」

エアロの見た目が多少変わっていたが間違いなく蒼太の180だった。

「待ってよ...蒼太の180って今、修理中なんじゃ...いや、もう直ったのかな」

色々と頭の中がごちゃごちゃになったが、私は青い180を追いかけた。

一生懸命、私は180について行った。

だが、最終的に追いついたのはラストのコーナーの立ち上がりだった。

私は、青い180に合図を出して止まってもらった。

180から降りてきたのは、やはり蒼太だった。

「あ、やっぱりその180蒼太だったんだ」

「おぉ!久しぶりだな結衣」

「最近、学校来ないから心配してたんだからね?」

「ごめんな笑」

蒼太はいつになく疲れているような顔だった。

「まぁ、死んでなくて良かったよ!」

「俺は死なねぇよ笑」

疲れている感じだったが、話してる時は楽しそうだった。

「んじゃ、俺は行くわ」

「うん、じゃあね笑」

そういって、蒼太は帰っていった。

でも、何故か私の心はモヤモヤしていた。


続く...

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車好きの彼と恋愛下手の私 @96cat-Vanilla

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