第15話:雪の音

「赤羽さん...」

「大丈夫、俺が守る」

赤羽さんはそう告げると、吸血鬼に襲いかかった!

「俺の結衣に、手ぇ出すんじゃねぇ!」

ザグッッッ!...

吸血鬼の体に赤羽さんの腕が突き刺さる。

ヴガァァァ...

吸血鬼も負けじと赤羽さんの腕を払う。

しかし次の瞬間

ズパァっっ...

いつの間にか吸血鬼の首は飛んでいた。

「...ふぅ...終わったよ...」

私は赤羽さんに抱きついた。

「...赤羽さん...」

しかし、赤羽さんはすぐに離れてしまった。

「...近づくな、また噛んじまうかもしれない...」

「...もういいの、血が欲しくなったら飲ませてあげるから...だから、一緒にいてほしい...」

あぁ、私は思わず言ってしまった事に呆れてしまった。

「...俺の事怖くないのか?...不気味だと思わないのか?...」

赤羽さんは唐突にそう聞いてきた。

「...怖いわけないじゃん。だって私はあなたの事が大好きだから。」

「...俺も好きだ。」

「...!?」

てっきり、赤羽さんは私のことを好きだと思っていないと考えていたから、驚いた。

「...えっ、赤羽さん...今、私の事好きって...」

「...うん、今度は俺から言わせてもらうよ」

赤羽さんは私の事を見つめながら言った。

「俺が結衣の事を守ってあげるから、付き合ってくれ!」

私のように長々とは語らず、単刀直入に赤羽さんは告白した。

「...はい!もちろんです!」

私はあっさりとOKした。

その後、私達は抱き合った。

静かな夜の海に白く美しい雪が降る音が聞こえる。

その音は私たちに幸せを運んできたのだ。


続く...

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