第12話:亡霊の女の子
「赤羽さん...私、あなたと出会った日からずっとあなたの事を思ってました!私と付き合ってください!」
私は遂に心を決めて、赤羽さんに気持ちを伝えた。
「......君の気持ちは受け取ったよ...でも、それだけは、無理だ」
「...なんで...」
「...これ以上は繰り返したくない...」
「......。」
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遊園地の帰り道、私と赤羽さんは1度も話さず、私の家に着いた。
「...ホントにダメ...なの?」
「...あぁ...俺もしばらくは会わないでおく。じゃあな」
「...うん」
私はそのとき、初めてフラれる気持ちを理解した。
「...(こんなにも辛く、悲しくなるなんて...)」
「...ひっ...うぅっ...」
その夜、私はフラれた気持ちが抑えきれず泣き崩れていた。
ーーーーーその頃赤羽さんは...ーーーーー
「...くそっ...いくじなしめ!」
俺は結衣をフッてしまい、自分にムカついていた。
フった理由は前にいた彼女の二の舞にしたくないだけだった。
でも、そんなものあとから考えれば、ただただ殺してしまう恐怖でしかなかったのだ。
「...少し、アイツの所に行くか」
俺はそう呟き、NSXを走らせた。
俺が向かったのは...そう、彼女のお墓だ。
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「...よぉ、久しぶりだな。...今日はちょっと相談があってな...あのだな、俺さ好きな人が出来たんだ。でもな、今日デートに誘ったら相手も俺の事が好きだったらしくて、告白されたんだわ。その告白に対して俺は...俺は...フっちまったんだわ。...俺は彼女をお前のようにしたくない、だからフっちまった。」
「...俺はどうするべきなんだ...答えてくれ」
そのとき、ふと後ろに気配を感じた。
「...あぁ...どうなってるんだ!?」
「うふふ笑久しぶり、直樹君」
そこにいたのは、ここの墓に眠ってるはずの元カノ...明日香だった。
続く...
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