第11話:夕日とネオン

「zzz...んっ...もう朝か...」

朝だと言っても私が起きた時間は、もう10時頃だった。

ピンポーン

「んんッ?宅配便は今日はないんだけどなぁ」

扉の先にはいたのは、赤羽さんだった。

「おはよう...ってもしかして、寝起きだったか?悪りぃ」

「え!な、なんで来たの!?」

私は寝起きに赤羽さんに会えるなんて夢にも見なかった。

だから、今までにないほど驚いている。

「...いや、遊園地のチケットが2枚あったから、一緒に行かないかなぁって...」

赤羽さんは少し照れながら、そう言った。

「も、もちろん!じゃあ、ちょっとまってて!着替えたりするから」

「...う、うん」

私は急いでシャワーを浴び、洋服を着て、お化粧をした。

「赤羽さん!準備できたよ!」

「...ん...じゃあ、俺のNSXに乗って」

「はい!」

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私は赤羽さんのNSXの助手席に乗っけてもらい、近くの遊園地に送ってもらった。

「さぁ、着いたぞ」

「今頃ですが、誘ってくれてありがとうございます!」

私は万年の笑みで赤羽さんに感謝を伝えた。

「ふふっ、いいんだよ」

赤羽さんは照れながらそう返した。

「じゃあ、入ろっか結衣」

そのとき、赤羽さんは私の事を初めて結衣と呼んだ。

「え、あ、うん」

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「赤羽さん!お化け屋敷入ろうよ〜」

「...えぇ...」

「もしかして、赤羽さんってお化け屋敷苦手なの?」

「...恥ずかしいけど、そうなんだよな...」

赤羽はどうやらお化け屋敷が苦手らしい。

「ヴァンパイアなのに、お化け屋敷苦手って...ふふっ」

「笑うなよ、結衣〜笑」

そう言いながら、赤羽さんも笑った。

そのあとは、赤羽さんとメリーゴーランドに乗ったり、ジェットコースターに乗ったりして2人で楽しんだ。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「ね〜ね〜、赤羽さん。観覧車乗らない?」

「ん、いいぞ」

私と赤羽さんは観覧車に乗った。

だんだんと観覧車は上がっていき、1番上に着いた。

「なぁ、結衣。見てみろよ」

「うわぁ!」

そこには美しい夕日が海に沈んでいく様子が見えた。

「...スゴい綺麗だな」

「うん!なんか...スゴいロマンチック」

「赤羽さん...私...」

「ん?」

私は遂に決心して、言うことに決めた。


続く...

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