第9話:真実

「神童子さん...スゴい名前ですね...」

「あはは笑、よく言われるよ!あ、君たちの歳は?」

「私達は18歳です」

「で、この人が赤羽直樹さん。私は佐藤結衣です」

「へぇー結衣ちゃん...青春だねぇ笑」

私は神童子さんにそう言われて顔が赤くなったが、赤羽さんは少しつらそうな顔をしていた。

「んじゃ、ゲームの達人は帰るよ!ちなみに俺の年齢は20だ!」

そう言って自称"ゲームの達人"は闇が広がる峠に、RB26の音を響かせながら去っていった。

「...結衣...ちょっと話したい君の家で。」

私はその唐突な呼び止めに驚いた。

しかし、今回ばかりは明るく反応が出来なかった。

何故なら、赤羽さんの顔は見た事ないほど悲しみで溢れていたのだから。

「...わかりました」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

赤羽さんの言われた通り、私の家に帰ってきた。

「...君は...俺のことが好きか?」

「...!?...」

あまりにも唐突すぎた。

「...えっ、なんで...急にどーしたんですか赤羽さん」

こんな返事をしてしまい申し訳ない気分になった。

赤羽さんはさらに悲しげな表情になった。

「...君には、俺の真実を話すべきかもしれない。だから、今から俺の過去にあったことを話そうと思う」

その言葉を聞き、無意識に頷いていた。

「...俺は過去に人を殺してしまったことがあったんだ...」

「...えっ...」


続く...

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