第6話:夢幻

ーーーーー夢の中ーーーーー

「...チュルチュル...」

「んんっ...赤羽さんッ...」

「...あっ、また結衣の血を貰っちゃった...でも、もっと貰っても良いよね?」

「あぅッ...良いですよ...」

「...ペロペロ...」

「ひうっ!...んっはぁ...」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「んっ!赤羽さん!!」

「はぁ...夢か...」

私はFDを回収したあと、すぐに寝てしまっていたようだ。

「それにしても、今の夢は...」

あまりにもリアルな夢なので、若干怯えていた。

「......学校行かなくちゃね!」

シャワーを浴び、朝食を食べ、着替えたとき首筋に噛まれた後があったことに気づいた。

「うーん、どうしよう...絆創膏でも貼っておこうかな」

そして、私は絆創膏を首筋に貼り、いつも通り学校に向かった。

「...(あれ?今日は蒼太来てない。まぁ、いっか)」

珍しく蒼太が学校に来ていなかったから、少し動揺してはいたが、気にせず席に着いた。

蒼太がいない学校はやけに静かだった

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

学校いる間、私はずっと赤羽さんの事を考えてしまっていた。

「...赤羽さんと会いたい...」

夕日が沈む学校の帰り道で私はふとそう呟いていると、家の前に1台の車が止まっていた。

「あれって...もしかして!」

私は慌てて階段を駆け上がった。

「ハァハァ...やっぱり...いた!」

そこには、私の思った通り"あの人"がいた。

「あぁ、昨日の事があったから心配でな。大丈夫か?」

「...赤羽さんこそ大丈夫なの?」

「まあな。とりあえず、お詫びにケーキ買ってきた。((サッ」

「赤羽さんったら、そんなことしなくていいのに((デレデレ」

赤羽さんは、今の私にとって何故か安心感を与えてくれる人のように感じた。

「フッ...また顔が赤くなってるぞ」

「そ、そんなことないですよ!」

その時、少しだけだが察していた。

これが恋なのだと...


ーーーーーその頃ーーーーー

ギュルルル!!!

「......夕日が綺麗だ」


続く...

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