悪役が世界の何を変えるのか?

物語の悪役を作る際には、それを掘り下げることが大事だと思います。


最近、「マーベル・シネマティック・ユニバース」(MCU)フェーズ1を見ました(https://kakuyomu.jp/works/1177354054895092612/episodes/16817330663886655954)。

その中では、地球の支配を狙う悪役が何度か出てきて、彼らは支配に向けた侵略で甚大な被害を出しました。

しかし、もし彼らの支配が成立した場合に世界がどうなるか、というところまでは掘り下げられていませんでした(二時間映画の尺の都合もあったのかもしれません)。


世界征服を狙う悪役が、侵略のための戦いによって被害を出す、というところまではフィクションでよく描かれます。

しかし、それに対して「善良な」人々の側に立つ勢力が抵抗して戦うから被害が出る、と見ることもできます。

ならば、彼らの支配を誰も戦わずに受け入れて、そうなったなりに新しい世界が回り続けるなら、悪役の支配に抵抗する必要などないのではないか。そう考えることもできます。


だから、悪役を作る際には、彼らの支配が成立した場合に発生する具体的な被害(例えば、一部の特権階級だけが楽をして、一般の人々が過酷な労働を課されるなど)を設定する必要がある。そのほうが、悪役による支配の過程や手段だけではなく、彼らの目的そのものを悪とすることができる。そう自分は考えています。


今回は、悪役の作りかたを論じてみました。

この記事が、読者様が物語の悪役を作りたい時にお役に立てば幸いです。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る