恩人のこと

今までまとまった話として書いてきませんでしたが、自分には、ラノベ作家を目指すきっかけとなった恩人がいます(他にもいろいろな恩人がいます)。


その人は、自分が職場実習を受けたとある会社で上司だったかたです。

自由志向の強いかたで、初対面の際に「君の夢は何?」と聞いてきたり、ご自身でも起業されたりしていました。


自分はそのかたに出会うまで、派遣労働などで経験を積んでから正社員にステップアップし、それからラノベ作家を目指そう……なんて悠長なことを考えていました。

しかし、その職場で、しょうもない細かいことを聞きまくったり、「普通の人」なら五分くらいで終えられる作業に十五分くらいかけたり、メールの送信先を間違えたりするなど、散々仕事ができない様を晒してきました。


そのため恩人のかたからは、「君は普通にサラリーマンやろうと思ったら十年かかるから、そんな時間あったら今から小説家目指したほうがいいよ」と言われました。

自分自身、自分が普通に働けないことをその職場でも嫌と言うほど突きつけられてきたこともあり、恩人のかたの言葉に納得しました。だから、その年からプロのラノベ作家目指して、公募向けの小説を書き始めました。


その恩人のかたと出会ってもう八年半ほど経ちますが、自分は未だにプロのラノベ作家にはなれていません。

それでも今の自分は、本来の自分に向いていない「普通のサラリーマン」を目指すという不毛な努力を続けていた場合の自分よりは、自分らしい生きかたに近づいていると思います。


他にもいろいろな恩人の支えで、自分は今こうして生きています。

今日話題にした恩人のかたにも、感謝を捧げます。

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