嫌いなことばかりして生きてる人もいる

最近自分は、ひとまず当面のお金を得るために、バイト程度の仕事をしようと思っています。

しかし、そのために求人を探したりハロワに行ったりするたびに、胸が苦しくなったり全身が軽くこわばったりするような嫌な感じがします。今日も、パソコンで履歴書の作成に取り掛かったら、同じ感覚を覚えました。

自分は、就活でも落ちまくって一度も正社員になれなかったし、派遣やバイトレベルの仕事でもうまくやれなくて怒られまくったり雇い止め食らったりしたことがあるので、どうにも「被雇用者として働く」ことに苦手意識があるのです。

それでも、自分みたいな能力の低い人間にとって、お金を得るために差し出せる代償は、嫌いなことを我慢して窒息しそうな苦しさを味わい続けることしかないのかな……という卑屈な気持ちに支配されることがあります。


「好きなことだけして生きていこう!」というアドバイスは近年増えてきましたし、自分も少し前まで、誰だってそれはできると信じていました。

しかし、それに4年ほど前から挑戦して、そして実際には生計を立てられない状態を長く経験して、理解しました。それを実現するには、環境や才能に恵まれているか、あるいは恵まれていなくてもハンデを覆せるだけの血のにじむような努力をするなどの、いろいろな条件がある。だから、「好きなことで食べていく」は誰にでも実現できることではない、と。


自分自身、未だに「好きなことで食べていく」を実現していない人の1人です。

だから今は、それに怖くて挑戦できない人や、挑戦してもなかなか結果を出せていない人、あるいはそのまま夢破れてしまった人の気持ちを、前よりは理解できているつもりです。

そういう人もいるという現実を、「好きなことだけして生きていこう!」と無邪気に言える人は見落としている(あるいは意図的に無視している)のではないか。そういうひがみっぽい気持ちが、正直に言えばあります。

そういう人に、どうこうしてほしいというわけではありません。

ただ、好きなことで食べていけなくて、嫌いなことばかりして苦しく生きている人もいるという現実を、せめて理解してもらいたい。

その気持ちを、今叫びます。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る