なぜ今(一見まともそうな)毒親が問題なのか?
毒親にも大きく分けて、2つのタイプがあると思います。
・子供に肉体的な暴力を振るう、育児放棄する、アル中である、多額の借金を抱えているなど、明らかに社会人として問題がある親
・一見まともに社会生活を送れているが、否定的・高圧的な言動で子供を精神的に苦しめる親
そのうち後者の問題は、割と最近認識され出したように思います。
今日は、それが問題視され出した背景について、考察めいたことを書きます。
自分は、後者のタイプの両親に育てられてきて、
・人と接すると、緊張で頭の回転が鈍る
・攻撃的かつ自分本位な物言い
・失敗を恐れて行動できない
などの悪い癖が、今までの人生で出てきました。
そういう「毒親育ちあるある」な人も、昔なら問題なく生きていけたのかもしれません。
なぜなら、
・農耕時代なら、親に教わった通りのやりかたで家業の農業を継げばよかった
・工業時代なら、マニュアル通りに機械的に工場で作業していればよかった
つまり、頭の回転が速くなく、コミュニケーションも雑で、そして保守的な人でも、どうにか仕事ができていたと思われるからです。
しかし、ITやAIの発達のためにより高度な頭脳労働・感情労働が求められ、さらには起業という選択肢も身近になってきた現代では、
・リラックスして、状況に合わせた柔軟な思考ができる
・他人に安心感を与える、丁寧なコミュニケーションができる
・リスクを取って新しいことに挑戦できる
など、毒親育ちの人が苦手とするスキルが求められると考えられます。
つまり、「一見まともに社会人やってる毒親」とは、
「工業時代の価値観のまま生きていて、IT・AI時代に求められる子育てができなかった親」
である。だから、そっちのタイプの毒親も問題視され出した……というのが、自分の仮説です。
だから毒親育ちの(自覚がある)人は、親御さんを許すとしても(そしてあまつさえ感謝するとしても)、
「今の時代を生きるために必要なスキルを育んでもらえなかった(むしろその根っこを傷つけられた)」
という認識くらい持ってもいい、と思います。
そして、ご自身が親になって、時代の変わり目に子育てをされるときは、
「子供が生きる、新しい時代の価値観に合わせる」
ということを気を付けられればいいかな、と思います。
この考察のようなものが、毒親育ちのかたの心を少しでも楽にできることを願っています。
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