青春の概念が嫌いでした

なぜかというと、「青春」の主な内容は、高校生くらいの少年少女の友情や恋愛のもつれ。つまり、もう大人として生きるだけの知能を持っているのに、まだ無責任な子供としてぐだぐだ生きている人たちのモラトリアムだと思っていたからです。


しかし「声優ラジオのウラオモテ」を読んで、上に書いた考えは変わりました。

同作は、公式の紹介文でも青春ものとして紹介されています。そして主人公コンビは精神的な未熟さを残した高校生であり、彼女らが個人として心を近づけていく、いかにも青春っぽい過程も描かれています。

しかし二人はプロの声優として責任ある仕事もしていて、彼女らはそちらの面でも高めあい、そして共に大きな困難を打破します。


つまり、責任ある大人の立場にあっても、他人と心を近づけ、成長して困難を打ち破る人たちの生き様は青春である。「ウラオモテ」を読んで、そう考えました。

例えば「86-エイティシックス-」みたいな、死が隣り合わせの状況で大人として生きざるを得ない若者たちの物語にも、それは該当すると思います。


まさに今全力で「青春」していて、この感覚を理解してくださる読者様が、一人でもいてくださったら嬉しいです。

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