*あ**弟の***前**。

**が見つかったのは家から離れた、雑木林の中。その溜め池の傍に倒れていました。

ええ。どう考えても、幼い**の足ではそこまで行くことなんて、できません。

警察も手を尽くしたようですけれど、結局何の手掛かりもなく。

母は精神的に壊れてしまった。

もともと、末弟を生むつもりがなかったというのは、薄々気が付いておりました。

いつも末弟の面倒を見るのは私たち姉兄、御祖父様や御祖母様でしたから。

だから、**が死んでしまったから、**のお葬式の最中、末弟を手にかけようとした。

それもまだ幼い弟たちの前で。

そんな母が、私は哀れで、許せなくて。

あのような母親にはなりたくないと思う反面、自分にもその血が流れているのが、ひどく恐ろしく感じました。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る