第十話 ハッピーエンドの定理

「今日はクラス委員長からみなさんに伝えたいことがあるそうだ」


 担任がそう言って、俺は目の前に出て、教卓の前に立つ。ふーっと息を吐き、気持ちを落ち着かせる。そして、


「最近、クラス内でいじめが起きてますか?」


 周囲がざわつく。それもそうだろクラストップしか知らないから。それに周りは自分以外の他人に気をかけない。友だちなら気にかけるだろうだがな。

 案の定、そのいじめの根源は仲間と顔を合わせてにやにやしていた。裏どりして勝利確信をしているのだろうな。

 それを逆転できる力がなかったらこんな大事になんてしてねぇよ。

 解決すれば担任に美味しいところは持っていかれるのだろうと思いつつ、琢磨はまとめた資料を出すのだった。

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