食のはなしー屋台からレストランまで

 中国といえば食文化。ここでは食に関する概論というよりもお店の話を中心に感じたことを書いていきます。なので、知識というよりも実際に現地に行ったときに何かこんな話があったなあ?くらいに思い出してもらえたら幸いです。


 三国志遺跡巡りだからどうかというものはなく、食については個人の考え方があります。これまでの中国経験者の話を思い出すと、遺跡巡りに没頭していると一日食べない、とかできるだけ安く済ませるのでバナナやカップ麺とか、食に関して興味の程が違います。私はというと、安くて美味しいものを食べたい、3食ついでにおやつも食べたい派です。


 私が訪問した1~5年前の体験を元に書きますので、現在の新型肺炎のあとの衛生観念は随分変化しているかもしれません。


【屋台の食】

 アジアの屋台は魅力的。中国でも屋台街では美味しそうな匂いに食欲をそそられます。台湾の有名な屋台に行った人の話を聞くと、消毒や手袋など衛生に気を遣っているのがわかりましたが、中国で地元民の通う屋台はそこまで対応しているところはないようです(疫病後は変化するかも)

 素手でパンを練っているおばちゃん、そのアルミ台は路上に置きっぱなし、とかカバーもかけずに肉を売っているとか、まあなかなかのもんです。中国でも有名な観光地では最近は食材にカバーをかけている、ガラスケースの中に入れて販売するところも増えてきてはいるようです。衛生面を過剰に気にする人はそもそも屋台を選ばないでしょう。

 基本的には生もの禁。火が通っているものであれば安心です(安全とは言わない)羊串は屋台で食べる焼きたてが美味いです。西安の回街は屋台がたくさんあって、西安の名物がならんでおり食べ歩きが楽しめます。

 観光地でない、ローカルな屋台街などもあるので、現地の人に聞くと耳より情報が得られるかもしれません。

 屋台で一番ありがたいのは一人でもいろんなものを食べられること。レストランに入るとどうしても品数が限られてしまうので、屋台でちょこちょこ好きなものをつまめるのは嬉しいです。


【ホテル食】

 私は3~4つ星を選んで泊まるようにしています。値段が安ければもちろん5つ星もあり。星の数はチャイナクオリティではありますがw

 ホテルの周辺に何もなさそうなときはホテルのレストランで食事をします。メニューは街中の食堂とそう変わらないけどやっぱり割高。味や衛生面は安心できるでしょう。

 ホテルの朝のバイキングは魅力的。小籠包や肉まん、麺類など屋台みたいな軽食がいろいろ楽しめます。味は驚くほど感動的ではないですが、普通に美味しいです。


【街中の食堂】

 街中にはたくさんのお店があります。遺跡巡りだと田舎が多いので、食堂にもよく行きます。この食堂が結構好きです。安くて、美味いのバランスが良いからです。ただ、一人だと食べられても麺とおかず一品程度になります。何人かで行けばいろんなおかずを楽しめます。スープなどはどんぶりのでかいのになみなみ持ってくるので、どう考えても一人で食べる量じゃないだろとツッコミたくなります。なので、スープは一人のときには注文しないようにしています。チャーハンもかなり多いです。少なめと頼めばいいのかもしれません。

 中華味というのか野菜炒めひとつにしてもなぜか美味しいんです。スパイスや油が違うんだと思いますが美味しい。卵とトマトの炒め物やインゲンとの茄子の炒め物(炒めものが美味いんだこれが)など素朴な家庭料理が楽しめるのもいいですね。

 ド田舎にいくと、この店大丈夫だろうか?と思うような店しかないときがあります。不思議と味はそこそこなのですが、どうしても衛生面がドキドキです。一度、食事を終えて店の外にでたら、おばあちゃんがバケツの水にどんぶりをつけて水を切っていました・・・そのあと洗剤で洗うのかどうかは謎です。スマホをいじり倒した手でそのまま餃子の皮を練っていたのも見たことがあります。むき出しの竹箸がテーブルに置いてあるという店もあるので、気になる場合は割り箸持参をおすすめします。


【チェーン店】

 せっかくの海外、できるだけチェーン店には入らないようにしようと思っているのですが、気に入ったメニューがあれば安心なのがチェーン店。チェーン店は世界的なマクドナルドやケンタッキーはどこの街でもみかけます。都会限定ですけど。スタバも観光地や都会を中心に見かけます。価格は街中の食堂と比べると割高。日本と変わらないか、スタバはパンなどは日本よりも高い印象があります。それでも中国限定メニューがあるので試してみるのもおすすめ。ケンタッキーは朝がゆのセットがあって、よく食べました。

 他にも中国国内のチェーン店がたくさんあります。駅の中ではこのロゴの店がよくあるなあと覚えてきます。そういうお店で好きな感じのメニューがあれば、駅の中で食べるしかない、どうしようというときに便利です。チェーン店だと衛生面はわりと安心です。


【レストラン】

 食堂はひとりで行きやすいですが、中国のレストランにひとりで入るのは相当勇気がいります。料理は基本大皿だし、中国人たちが大人数でわいわい囲んでいるので、一人で行くと正気を疑われるんじゃないかと思ってしまいます。入ったところで麺だけ食べて退場というパターンも。

 人が多いレストランは美味しいです。メニューも豪勢な肉、魚料理からおしゃれな点心まで。もちろん食堂よりも高いですが、日本で同じくらいのものを食べることを考えると断然安いでしょう。何人かで行けば美味しい料理をおなか一杯、安く食べられます。


 ちなみに私はこれまで10回以上旅行していまだ寝込むほどはお腹を壊したことはありません。ゆるくなることはありますがw海外旅行なので胃薬は持参するようにしています。最初に中国を案内してくれた先生からは割り箸持参は聞いており今でも必ずカバンに入れています。そんなに汚い店で食事することもそうないのですが、最近は普通にお店の箸で大丈夫かなと思えるようになってきました。というか、どんどん綺麗になっています。

 値段、日本よりは安いですが餃子のあんにつかう豚肉の値上がりなど、基本的な食材の物価が上がっているそうで、昔ほどの超お得感はだんだん無くなってくるのではないでしょうか。今や日本の美味しい食がこんな値段で?と海外から観光にくる目的にもなっているとも聞きますしね。


 現在の新型肺炎の問題が収束してまた中国に行けるときには、衛生観念の変化で状況がもっと変わっているかもしれませんね。 

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