第十七章 モモ
17-1 出逢い
思えば、モモと出逢ってから随分と経つ。
美邑が「神隠し」にあったと、狭い地域の中でそれなりに噂が広がり、おまけに小学一年生らしかぬ力までついてしまったものだから、もうすぐ始まる新学期に対しかなり憂鬱な気分を抱えていた。
クラスメイトたちに、なにか言われるだろうか。怖がられたりしないだろうか――そんなことをうじうじと一人、神社の階段に腰掛け悩んでいたときのことだった。
「――どうしたの?」
声をかけられ、振り返ると。見知らぬ同い年くらいの女の子が、にこりと微笑みかけてきた。それは、ひどく安心する笑顔で。
その日から、美邑はモモと友達になった。
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