話し合い
気づいたことを整理しておこう
まずここは俺の部屋じゃない
根拠の1つ目に天井、こんなに綺麗じゃない
2つ目に机、俺は勉強しない
3つ目にベット、俺は敷布団派
4つ目にこの家、俺の家はアパートのはずだがさっき俺のいた部屋を出て今いるリビングに移動してきた。普通の一軒家のようだ
最後に今俺のためにお茶を入れている美人JK
俺はこんなやつ知らない
絶対に酔って倒れてた所を助けられたとかじゃない
……多分
「はいお茶」
「いやそんな普通の感じ出されても」
その女子高生が俺の席のところに湯のみ茶碗を置く。
今どきの女子高生は湯のみ茶碗でお茶入れるのか…?
「あ!そっか自己紹介してなかったね!私の名前は渚!バリバリの女子高生でーす!よろしくね!!おじさん!!」
ちょっとズレた返答が返ってきたが
渚と名乗るその少女はそう言って
満面の笑みを向けてくる
めちゃくちゃ顔が近い
「なあ君そんなキャラじゃないだろ。てかまだ20代だわ、バリバリのお兄さんだわ」
こちとら1回倒れてるからな
耐性ついてるからな
と今にもノーズからスプラッシュしそうなレッドなリキッドを抑えながら思ってみる
「……はぁ、さっきの反応だったらいけると思ったんだけど」
小声でなんか言ったような気もするが聞こえなかったのでスルーしよう。
「正直に言いましょう、実はあなたに頼み事があるのです」
なんか今度は聖女みたいなトーンで話し出した
「いや絶対そのキャラでもないだろ」
「っ……!」
というのも何となくこの渚という子をしっているような気がする。もちろん根拠はないが。気安く話してもいいような、そんな気がする。だから今悔しそうに唇を噛んでいる渚を無性に煽りたくなるのだ……鼻血抑えながら何言ってんだ俺
「分かったわよ、なら素で行くけど、
…あんたに頼みたいことがあるのよ」
渚が俺の対面の席に座りながら言う
「頼み事…?」
「そうでもなきゃ、この私ほどの女子高生が おじさんの相手するわけないでしょ」
こいつ、好き勝手言いやがって
「お前、本気でその態度で俺が頼み事聞くと思ってんのか?」
「あら、この状況で私が警察に駆け込んだらどうなるかしらね。美少女宅に侵入した不審な男に話を通せる口があるのかしらね」
目線はほぼ同じなのに上から目線でこられている。何それありえなくない?
「お前、めちゃくちゃ卑怯じゃねぇか!」
こちとらなんでここにいるのかも分かってないのに
そんな俺に追い打ちをかけるように渚はジトっとした目で見てくる
「…そんな鼻血まみれの顔で言われても」
おっと抑えなきゃいけないの忘れてたぜ
しかし警察なんて来られると面倒だ。
俺は何も警察にお世話になるようなことなんてしてないはずだしな
……多分
「わかったよ聞いてやる」
分からないことだらけだが今は俺よりも事情を知っていそうなこいつに頼むしかないしな
「賢明な判断ね。頼み事っていうのは…」
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