『利益を上げること』が<企業の論理>として存在する以上は、『ファンのために』なんていうのはどこまで行っても<建前>でしかないことは動かしようのない事実だと思う

『利益を上げること』


が<企業の論理>として存在する以上は、


『ファンのために』


なんていうのはどこまで行っても<建前>でしかないことは動かしようのない事実だと思う。


これまでにも何度も言ってきたように、本当に『ファンのために』と言うのなら、たとえ一人しかファンがいなくても連載作品を<打ち切り>になんてできるはずがないじゃん。なのにそうするということは、『ファンのために』なんていう建前よりも<利益>が優先されるって何よりの証拠でしょ?


なのに、読者や視聴者は、


『ファンのためにお送りしています。努力しています』


なんていう建前を真に受けて、


『ファンのためにもっといいものを提供しろ!!』


とか言っちゃう。企業が見てるのは<ファン>じゃなくて、


<お金を使ってくれる人>


なのにさ。出版社やテレビ局にとっては、


<お金は出さないクセに難癖ばかり付ける輩>


は、<ファン>でもなければ<客>ですらないんだよ。


『こうすれば金を払ってやる!』


なんてのをいくら口にしたってそんなの信用してくれるわけないじゃん。そんな

言動に何の担保があんの? 仕事してたら分かるでしょ? 


『実際の行動が伴わない言葉には何の価値もない』


ってさ。


そして私企業にとっては利益こそが何よりも優先されるから、


<金にならない良作>


よりも、


<確実に金になる凡作>


が重視されるのは当然でしょ? 


『そんなものばかり作ってたら、出版業界やアニメ業界に未来はない!!』


とかいくら言ったって、向こうにしてみれば、


『金にならないコンテンツに価値はない』


わけで、


<文句言うばかりで大して金も使わない輩>


がいくら声を上げたってまともに取り合う気はないでしょ。実際、テレビのゴールデンタイムからアニメがほぼ消え、一社提供でも枠が確保できる深夜に移動したんじゃん。その中から<売れそうなもの>が出てきたら大きく取り上げるってだけで。


最近もまさにそのパターンのヒット作があったよね?


本当に漫画やアニメが斜陽産業と化していくなら、ただ切り捨てるだけでしょ。切り捨てるところまではいかなくても、扱いは小さくなる。純文学がまさにそれじゃないの? かつては出版社の屋台骨だったであろうそれすら今では見る影もない。


漫画やアニメもいずれそうなっていくのかもね。


で、また別に金になりそうなコンテンツが出てきたらそれに注力する。


利益を上げなきゃいけない私企業なら、当然の判断だよね? 


今では<伝統芸能>と言われてるものでさえ、かつては大衆娯楽の代表だったのに、今ではわざわざ<補助金>まで出さなきゃ成り立たないものもある。


漫画やアニメがそうなっていかないという保証は、どこにもないと思うけど?


<伝統芸能>と呼ばれるものが盛況だった頃に今の状況を想像してた人なんてまずいなかっただろうし、それを予測してる人がいても『何言ってんだこいつ?』って扱いだっただろうしさ。


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