そもそも、<いい作品>ってなんなの? 大ヒットしてお金をたくさん生むもの? たくさんの人の心に感銘を与えるもの? それとも、たくさんの人の記憶にずっと残るもの? そういうのだけが<いい作品>なの?

そもそも、<いい作品>ってなんなの? 


大ヒットしてお金をたくさん生むもの?


たくさんの人の心に感銘を与えるもの?


それとも、たくさんの人の記憶にずっと残るもの?


そういうのだけが<いい作品>なの? それ以外は<駄作>なの?


だとしたら、作られる作品の本当にごくごく一部だよね? <いい作品>って呼べるものは。しかも、狙って作れるものでもない。<漫画の神様>の作品だってすべてが同じように絶賛されるわけでもない。


だったら、別に要らないじゃん。こんなにたくさん。てか、昔の<いい作品>を何度も何度も読み返して見返してってすればいいじゃん。それだけじゃん。


違う? 大ヒットして大儲けしてたくさんの人に感銘を与えてっていう作品を作れる保証もないのに、なんでわざわざ手間かけて作る必要があんの?


ないじゃん。そんな必要。


頑張って作っても、ただ口開けて餌が届けられるのを待ってるだけの読者や視聴者に、『自分の好みには合わない!』ってケチ付けられるだけなんだったらさ。


それでも何か作らなきゃいけないってんなら、ちょこちょこっとでっち上げて錬金術よろしくある程度利益を作って『はい次』ってやればいいだけだって思わない?


だけど私は、そんなのは楽しくないな。楽しくない。売れるかどうか分からなくても、実際、ヒットするところまではいかなくても、『ああ、楽しかった』って思える作品に触れたいよ。


好みに合わない作品についてはスルーさせてもらうけど。それにケチ付ける時間ももったいないしさ。


そして私自身の作品も、好みに合わなかったらスルーしてもらったらいい。いくらケチ付けても私はその意見は取り入れないし、『自分の描きたいもの描きたいように書く』ってスタンスは変えないよ。その私がお出ししたものの中から出版社の方で使えそうなものを選別してもらったらいい。


特定の読者の好みに合わせることもしない。合わせるのは私自身の好みにだけ。自分が『次はこんなのを描いてみたい!』って思ったらそれを書くだけ。


それ以外はない。


それ以外は関知しない。


本当に自分の好みに合うものなんて、結局、自分自身にしか作れないんだよ。他の人の作るもので、一から十まで完璧に一部の隙もなく私の好みに合うものなんて、出会えたこともない。どこかしら、『ここはもうちょっとこうなってくれたらな~』って思う部分はある。


だけどそれにケチを付けたって、私個人の意見は取り入れられないんだよ。取り入れたって万人に受けるようになる保証はどこにもないんだから。


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