私が異世界物を書く理由
自分の勝手でこの世に送り出した子供が、他者を蔑ろにして嘲って虐げてってして、どこかの誰かを害してるんだよ? なんでそれを放置しておけんの? そんなことをさせるために子供を生んだの?
自分の勝手でこの世に送り出した子供が、他者を蔑ろにして嘲って虐げてってして、どこかの誰かを害してるんだよ? なんでそれを放置しておけんの? そんなことをさせるために子供を生んだの?
ねえ、自分の子供が、明らかに自分より弱い相手を蔑ろにして嘲笑って虐げてたら、どう思う?
ま、世の中にはそれをむしろ称賛するのもいるだろうけど、少なくとも私は情けないと思うし、そんな我が子を放っておこうとも思わない。自分の勝手でこの世に送り出した子供が、他者を蔑ろにして嘲って虐げてってして、どこかの誰かを害してるんだよ? なんでそれを放置しておけんの?
そんなことをさせるために子供を生んだの?
私は違うよ? そんなことをさせるために生んだんじゃない。この世界に来てもらったんじゃない。自分の老後の世話をさせるために作ったんでもない。幸せにしてあげたいから、幸せになってほしいから、だから来てもらったんだ。だったら、他者を蔑ろにして嘲って虐げて、そして自分も不幸になろうとしてるのを、黙って見過ごすなんてできないじゃん。
違う?
それとも、他者を害させるために生んだのかな? だとしたら最低だね。
たとえそうでなくても、子供が小さくて自分より弱かった時にはガーガー口煩くできたけど、ひっぱたいたりもできたけど、大人になって反撃されるかもしれないとなったら、何もできないの?
それはつまり、弱い相手にしか偉そうにできないってことだよね?
そんな親がなんで子供から尊敬してもらえると思えんの?
子供が大人になろうが何歳になろうが、自分の子供は子供なんだよ。その事実は変わらない。
自分の勝手でこの世に送り出した存在なんだ。その事実からなんで目を背けられるのか、私には分からない。
もっとも、私の子供達は、そもそも他者を害そうとはしないんだけどさ。
私はね、自分の子供達を<自分とは違う存在>として敬ってきたんだ。『他者を敬う』っていう姿勢を、目の前で見せるようにしてきたんだ。尊敬もできない赤の他人を敬うなんてことはさすがにできなかったけど、自分の勝手でこの世界に来てもらった私の子供達と、ダンナのことは、敬うようにしてたよ。
私がしてることを真似してくれたら、それでもう『他者を敬う』ことができるようにさ。
子供達の前でダンナを貶したり嘲ったりもしなかったし、ダンナも、子供達の前で私を貶したり嘲ったりはしなかった。そしたらさ、子供達も、誰かを貶したり嘲ったりなんて、基本的にはしなかったよ。だってどうすることが貶したり嘲ったりってことなのか、知らなかったしさ。
子供の前で父親が母親を、母親が父親を、貶したり嘲ったりなんかしてたら、そりゃ、子供だってやり方を覚えるよ。他者を貶したり嘲ったりしていいと思うよ。
他でもない親がやってるんだからさ。
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