『他人に迷惑をかけるくらいなら、一人で死ね!』とか言う人は、何も分かってないよね
『他人に迷惑をかけるくらいなら、一人で死ね!』
とか言う人は、何も分かってないよね。
『そんなことを冷静に考えられるうちはやらかさない』
ってのをさ。
計画してる間はまだそういうことを考えられてても、最終的に実行する時にはふっとんでるのがほとんどじゃないの?
『実行しようとした時にたまたま無関係な人がそこにいたことで思いとどまる』
なら、まだ冷静でいられてるじゃん。頭が働いてるじゃん。
だけど、
『無関係な人がそこにいようと強行する』
ってなったらもう本人には止められない。周囲が止めるしかないんだよ。
本人が止められれば確かにそれが一番でも、実行する人はそれこそ実行しちゃうからね。後先なんか考えもせずに。
だけどさ、他人はそこまで気にしてられないし、気にしなきゃいけない理由もないじゃん。それは<自己防衛>とはまた別の話だしさ。
だから結局、<親>が気にするしかないんだよ。私はそこまで気にするよ。子供達が何歳になってもね。
<私の勝手でこの世に送り出した子>
なんだしさ。
こっちの世界の主人公の両親はそうしてきたし、これからもそうするんだよ。
<世の中と折り合いを付けて自分の力で生きていける人間>
にするまでは<育児>は終わらないんだよ。年齢だけで<子供>と<大人>を区切ろうとするとピンと来ないだろうけどさ。
でも、日本でもどこでも昔はそうだったんじゃないの?
『大人としてできて当たり前のことができない限り年齢に関係なく<大人>とは認められない』
ってのはあったんじゃないの。
自分が自立して自分の力で生きてるんなら、最低限、自分と同じことができるようになってくれればいいだけじゃん。自分は完璧な人間なの? そうじゃないなら子供も完璧になってもらう必要ないじゃん。自分と同じことができるようになってもらう程度で十分じゃん。
無駄に高望みして立派な人間になってもらおうとしなくてもいいじゃん。自分と同じことができる程度で<自立>できるんならさ。
その上で、本人が『高みを目指したい』って言うんなら力になればいいじゃん。親なんてその程度でいいと思うんだよ。
そうしてこの世界での主人公の母親は、町の商店で働きつつ、主人公を陰から見守るんだ。本人が努力して頑張ってる分には口出しせずにさ。
すると主人公も、訓練に慣れてきてちょっと余裕が出てくるんだよね。そして、同じく入隊を目指す同期の連中とか、訓練では鬼のように厳しいのにそれ以外では気さくな上官とかに囲まれて、そういうのとコミュニケーション取る時に、こっちの世界の両親が自分に対して取ってた態度とかが参考になるんだよ。
それが知らず知らずに<気遣い>になっててね。
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