そういうことを危惧してるなら
ただ、『一面しか見てない』ってことで気を付けないといけないこともある。
それは、
『子供が家族のために朝食を作ってあげてる。偉い!!』
ってことばっかり重視して持ち上げて、家の手伝いをする子は偉くて、そうじゃないのは<ダメな子>って考えたりするのも、結局、物事の一面だけを切り取って都合よく利用しようとしてるんだろうなってこと。
その考えは、確かに、子供に対して、
『家のことを手伝え! 手伝わない奴はダメだ!!』
って言って強要することに繋がりかねないと私も思う。
だからそういうことを危惧してるなら分かるんだけど、子供自身が『やりたい!』って思ってやってる場合まで否定するのは、やっぱり違うとしか思わないな。
それも結局は<虐待>になるって気しかしないよ。
大事なのは、『相手を敬う』ってことだと思うんだ。相手を子供だからと下に見て軽んじてたら、それが結果として虐待に繋がるんじゃないの?
相手を敬うという姿勢を持たないから、自分で『やりたい』と思って家の手伝いをしてる子供に対してまで『児童労働させられてる! 虐待されてる!!』とか思っちゃうんじゃないの?
その子自身の<想い>とかを蔑ろにしてるから、そんな風に見えるんでしょ?
相手を敬ってれば、『家のことを手伝って当然だ!!』とか言って手伝いを強要もしないし、逆に、子供自身が『家族を助けたい』と思ってやってることにケチつけたりしないと思うけど?
で、ここでまた、
『じゃあ、相手を敬うってのはどうすんだよ!?』
って話になるんだろうけど、それを言うってことは、
『親からそれを教わってない』
っていう何よりの証拠じゃん。親が他人を敬う姿勢を普段から子供の前で見せてたら、その真似をするだけで他人を敬うことになるのに、それを示してくれてなかったってことでしょ?
ましてや、見ず知らずの他人を罵るなんてこと、するわけないじゃん。
私の両親は、私にそれを教えてくれなかった。私にそれを教えてくれたのは小説で、そして、私の担当編集をしてくれてる人と、夫なんだよ。
だから私は今、救われてる。
自分からやりたくて家のことを手伝ってる子の選択にケチをつけることもしないし、子供を生む選択をした女性に対して、
『<子供を生む機械>になってる! 男の奴隷になってる!!』
みたいなことも言わずに済んでるんだよ。たぶん、小説や担当編集や夫と出逢ってなかったら、私も同じようなことを言ってしまってただろうなっていう気はすごくする。その自覚はある。
だからこそ私は、『相手を敬う』ってことを、自分の子供の前で示すんだ。
自分の子供を、<独立した一つの人格>として敬うんだよ。
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