勢いだけで付けたタイトルだから
そう言えば、ある時期からすんごく長いタイトルが増え始めて今じゃすっかり定着しちゃってて、それを馬鹿にする人がいるけど、あれ、ちょっと考えたら分かるんだよね。
漫画の場合は表紙とかの絵が<つかみ>として機能するかもだけど、小説とかの場合だと、たとえ書籍化されてイラスト付きになったのでも、そのイラストだけで内容を具体的にイメージさせるのって難しいんだよ。
だからさ、タイトルそのものが漫画における表紙の役目をしてると考えたらイメージしやすいんじゃないの?
長いタイトルを付けるようなタイプの作品は好きじゃないって人は、そのおかげで読む前に回避できるじゃん。ちゃんと機能してるんだよ。
ちなみに私の商業デビュー作のタイトルは、
「陰キャ少年のアラサーハーレム無双」
てんだけど、まあ、正直、勢いだけで付けたタイトルだから、一時期、頭掻き毟りたくなるくらい恥ずかしかったりもしたな。
今じゃもうそれも慣れたけど。
でも同時に、内容そのまんまなタイトルで分かりやすいなとは自分でも思うよ。実際、陰キャ少年がアラサ―女性を次々落としていく話だったしさ。
もっとも、この主人公の<陰キャ少年>、陰キャとは言いながらも単にコミュニケーション能力に難があって他人から誤解されやすくてそれであまり積極的に関わろうとしないだけで、能力そのものは実は高いんだよね。うまく噛み合う相手だと弁が立って言いくるめちゃったりするし。
それを見い出したヒロインが、彼に自信を付けさせるために、いろいろ心に問題を抱えた自分の周囲の女性達を彼に引き合わせて、彼には<人生経験>を、女性達には<問題解決のきっかけ>を、っていう話なんだよ。
で、最後には人間として成長した彼とヒロインが、みんなに祝福されつつ結ばれる。っていうさ。
それが、自分でもなんでだか分かんないんだけど何故か売れちゃってねえ。
でも同時に、
『非モテアラサー女の妄想じゃん!』
『夢見てんなよクサレま~んが!』
『腐った羊水が脳にいったんですかwwwww』
みたいな罵詈雑言ももらったなあ。
もちろんいい気分じゃないけど、その辺は普通にあることだとは分かってたからスルーできた。
それに、そういうの<批判>じゃないからね。ただの<侮辱><侮蔑><罵倒>だから、気にするに値しない。
<読者の声>
ですらないし、<侮辱><侮蔑><罵倒>を正当な行為だと思ってるようなのは<お客>でさえない。
店員や職員を、侮辱、侮蔑、罵倒してるのとか見て、まっとうな客だと思う? そういうこと。
しかも、無数にある商品の中から、自分の好みに合う商品を選べばいいだけなのにわざわざ自分の好みに合わない商品を選んであげつらうんだよ?
意味が分からないよ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます