一汁三菜

((これは、2020年の「一汁三菜の日」にアメブロに投稿したものです)




 僕も長い間生きてきて、沢山の献立の食事を日々してきました。

 全て覚えているとは言い難いですが、膨大な数の、ヴァラエティに富んだ様々なメニューの料理を、栄養補給と味覚の愉楽のために365日摂取してきた・・・


そうして、You are What you eat ! ・・・つまり、「あなたは、あなたが食べたものである」、食べてきたものが私を作っているすべてだ・・・

 そういう有名な諺がある。


 また、「美味礼賛」の著者・ブリオサヴァランは、「あなたの食べているものを教えてください。あなたがどういう人かを、当てて見せます」そう言ったという。


 では、食べてきたものを振り返ることは、僕自身にも、「自分を知る」ということの、もしかしたら一助となるかもしれない・・・


 これまで僕は一体どんな食事をしてきたろうか・・・

 覚えている最初の頃には、家族で「鯨の大和煮」をよく食べていた。

 クジラ肉というのは鶏とか魚に似た感じの味で、それに玉葱と生姜とニンニクを加えて醤油と砂糖で漬け込んで、甘辛く煮込んだものです。

 そうして、野菜はキャベツとかほうれん草とか、大根とか豆腐の味噌汁を食べていた。

 他には豚カツ、オムライス、などをよく食べていた。

 まあ普通の家庭の尋常一般のメニューで、バランスが取れている。

 現代的な感覚からすると、生野菜とか、緑黄色野菜とかが、若干足りないか?とも思う。

 あまり「ヘルシー」という発想が無かったので、豆乳とか、納豆、オリーブオイル、サプリとかの「健康関係」食品は、一切摂っていなかった。野菜ジュースとかも飲まなかったと思う。

 で、?よく風邪もひいたし、喘息とかアレルギーとかにもなった。

 思春期にはニキビがひどかった。「公害」とかが、騒がれていた時代で、そういうことの余波が来ていたかもしれない。

 虚弱な体質だったのもいろんなそういう「食害」?そういう側面があったかもしれない。


 で、成人してからは世の中が「健康ブーム」みたいになってきて、ビタミンだの、抗酸化物質とか、サプリメントとか、無農薬野菜とか、スーパーフードだの、ミネラルウォーターとか、そういう健康情報が、ブームみたいに喧伝されて、基本的な食材には差異はないが、昔にはとても口に入らなかったものをたくさん食べている。


(ちなみに言うと、猫ちゃんのフードも「サイエンスダイエット」という舶来の「科学的にデザインされた」優れたもので、(らしい)これが切れると猫は元気がなくなって、何だか冴えなくなる・・・)


 プロテインとか、高麗人参とかロイヤルゼリーとかを日常的に摂取していて、こういうものはそれこそロイヤルな、王侯貴族の口にしか、昔には入らなかったものかもしれない・・・


 食生活においては、日本人一般が大体そういう変遷をたどっているでしょうが、こういう風潮が、現実世界にどう現れているかというと、端的には日本人の体格や寿命も向上しているし、大リーグで活躍する選手も普通になった。


 100m走は10秒の大台を切った。


 スタイルのいい美男美女が増えている気がするし、アイドルとかが多人数のグループになってきたというのも、平均値が上がって、可愛い子が増えたからかもしれない。w


・・・ ・・・


 そういう風に食事や栄養環境が改善されてきたとは言っても、「天の下に新しきことなし」で、やはり新鮮で、安全で、いろいろな栄養素がバランスよく含有されている、しっかりした食事をよく噛んでモリモリ食べるのが基本かとは思う。


 一汁三菜、は多分この世が終るまで不滅のルールなのだ・・・


 で、人生最後の日に僕が食べたい「一汁三菜」を、締めくくりに書いておこうと思います。


・・・炊き立ての柔らかめのご飯。


・・・豆腐とねぎと、ナメコの味噌汁。


・・・玉ねぎ、にんにく、ゴマ、牛ロースを、タレで炒めた焼き肉。


・・・ブロッコリーとかキュウリ、色々野菜入れたポテトサラダ。


・・・ネギと生姜かけた木綿豆腐の冷奴。


月並みですがーこういうものです。


ご拝読有難うございました。・・・



<終>

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