筒井康隆の文体模写②

ブログネタ:これだけは欠かせない、恋人に求める条件1つ教えて 参加中




 今日、おれ、朝日新聞にインタビュー記事でてるからね、チェックよろしくー


 コイビト宣言だとー?


 不条理なモンドーだなーわはは。


 かつて、「カネで買えない愛もある」と書いたことがあったが、これは本当ですよ。

 大概の愛は金で買えるのである。

「アタシ、お金の無い人好きにならないもん」などとほざく女子大生などは論外にしても、すでにEDの坂を転げ落ちているおれなども、ひょっとすると、モテキッズになることがある。

 大抵はおれの作家としての名声、日本社会におけるもう不動とも言える空虚なるニッチェの高さ、そういうものに眩惑されてアホな女子大生とかが、おれにすりよってくることがあるのだが、こういうものは不倫であり、不倫は妻に嫌われるのであり、いつ何時寝たきりにならないとも限らない、おれなどは、妻に見限られるのはすなわち松本智頭夫になることと同義であり、松本智頭夫になっては幸せな老後などは遠いのである。

 老人は明日が無いので戦々恐々と日々を過ごしているかというとそうではなくて、

老人のほうが明日が無い分開き直れるのである。もう人生にやりのこしたことは無い、後は死ぬだけだー

 そう高を括っているジイサン、バアサンのほうがしたたかなわが民族の大勢を占めているのであって、戦々恐々としているのは寧ろヘナヘナの、グニャグニャの、たかがGPSで特定されたらもう真っ青になるような、軟弱なる若いやつらであろう。


 ばか者達、という歌があって、「君は~行くの~か~そんな~にして~まで~」

という、狸が屁をこいたような腐った歌だが、「そんなに急いでどこへ行こうというのだ」と、素朴に真面目な顔を作って問いかけてやると、忽ち出来合いの自我は崩壊し、ボランティアをやってんだからねーおれはー!などとキレるのがおちであろう、ボケ。


 くだらないことですぐキレるのは世間を知らなさ過ぎるだけだろうが、その世間ですら果たして既に教育効果を失いつつありはしないだろうか、と、根が臆病なおれなどは、心配しているのである。


 戦後平和が長く続き、それはまあ人死にが減っていいことだろうが、平和ボケのヒューマニズム=私は死なない、そういう途方も無い誤解をしている馬鹿すらいるのであり、ネットゲームで廃人になっていても廃人になってなぜ悪い、と開き直り、おのが悲惨な状況に基本的な客観性すら持てない馬鹿が、大手を振ってまかり通っているこの現状では、多分9月はじめごろに「赤ジュータンデヴュー」をするであろう新内閣にも、全く「新風を吹き込む」ことなど期待できないし、期待するのは馬鹿であろう。


今のうちにせめて、「滅びの美学」、を勉強するために日本人全部が「平家物語」を声に出して読んだらどうかね。むはは。


おれは既に死んでいる・・・のか?



(2011.8.22)

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