一番かわいいと思う動物

ブログネタ:1番かわいいと思う動物



 「猫だまっしい」という河合隼雄さんの本があるのだが、一度読んだきりで、あまり内容はおぼろげであるが、「猫はたましいと関係があるらしい」というちょっと強引な?発想から、古今東西の文学の中の「猫」と「たましい」の関連を考察していて、猫が好きなので面白かったという記憶がある。


 谷崎潤一郎の「猫と庄造とふたりの女」や、宮沢賢治の「猫の事務所」なぞ、何度も読んだ本も取り上げられていた。


 手元に本が無いのだが、この場合、「たましい」というのは、ユング心理学でいう「アニマ」のパラフレーズかと拝察するが、猫というのは女性のイメージと確かに重なるところがある。


「猫と女は似ている。呼んでも来ないが呼ばないとやってくる」とかフランス書院のロゴの黒猫は、フランス語では女性器の隠語であったり、プッ〇ーという英語は子猫のことであったり、妖艶な身ごなしや眼差しも猫と色気のある女性と共通のものでありますよね?

 臆面もなく童貞の身で女性美の事なぞよく書けるなあ、と思われそうなのだが、ユング心理学では、マズローという心理学者のいう「自己実現」に近い概念として、個性化」(キャラクタライゼイション?)というのがあり、人生を生き抜いて、アーサー王のごとくに龍を倒し、姫を獲得して老賢者となる、そういう一種理想的かつ典型的な人生を辿っていくプロセスをそういうらしいのですが、やはり、人間は結婚して子供を持ち、徐々に重くなる社会的な責任を果たしていってこそ円熟した本来的な人生を生きているといえるという、そういう意味合いが、このユング博士の到達した最終的な概念にも現れていて、このレールから現代の若者の多くは外れていかざるを得ないという社会情勢であり、異性との交際経験が一度もないという二十代が3割とかいう社会は、どこか歪なのではないでしょうか?


 何がどう間違っているのかはよく分からないが、今の世の中はどこか間違っている、僕にはそう思えて仕方がないのです。精神分析学の泰斗・ユング博士が生きていたらどういう卓見を述べただろうか・・・


(2013.11.27)

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