夏の海

転ぶ

第1話だから嫌なんだ

夏は、俺を谷底へと突き落とす。



「ねーねー海に行こうよ。」



夏の前に、俺には可愛い彼女が出来た。



「え?海?日焼けするし、クラゲに刺されるとか海は危険だよ。山に行こうぜ。」



「やーだ!優君と海に行くのが夢だったんだもん!」



まずいな…。



「分かったよ…。」

 


「優君!」

 

 

「ん?」

  


「優君別れよう…。」



「うん。」



「やっぱりな…。」



彼女の寂しそうな後ろ姿を見送る。




俺は…。俺は…。



お腹ポッコリなのだ。



ようするに隠れデブ…。 



このギャップに引かれて何人も女は去って行った。




「だから!夏なんて大嫌いなんだ!夏なんて夏なんてなくなればいいのに!」



俺の、お腹はぷるんとトドのように揺れた。


2020年の夏ー。


俺は、ダイエットを頑張って可愛い彼女と海に来ている!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

夏の海 転ぶ @Ken123

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ