第8話 まほーつかいのお弟子さん
アレクサンドラは私の能力を
私は転生後は
(今は)16歳の女の子にそんなこと出来るのだろうかと思っていた。
「私って幸運だよね…。」
部屋に戻り
――夢を見た。
夢を見るのなんて久しぶりだ。
前世での
夢の中にはお父さんとお母さんが出てきた。
二人とも私を見て、ニッコリ笑ってくれた。
それは私の
「いけない!
そうだ、ここは日本ではない、異世界。
「よく考えたら、あれからまだ1日しか
それでも、
ただ…時間が
――チリン・チリーン
部屋のハンドベルを鳴らす。
「おはようございます。お客様。」
メイドは思いのほか早く部屋に現れた。
もしかして隣の部屋が
メイドはラベンダー色の髪に
「えっと、
「かしこまりました。」
メイドが
「まず
「あ、ありがとうございます。それではパウダールームを利用させていただきますね。」
「かしこまりました。次に、
「は、はい。」
良かった。昨日の夕食もうろ覚えのテーブルマナーで乗り切ったのだが、
「それと時間についてですが、食事の時間などは
「はい。わかりました。それと…最後に一ついいですか?」
「何でございましょう?お客様。」
「えっとね、その…ユメって名前で呼んでもらえると
「かしこまりました。ユメ様。」
メイドはにっこりと笑い、もう一度
できれば「様」づけではなく「さん」づけの方が良いのだが、これ以上はメイドさんを困らせると思ったので、口には出せなかった。
朝の
「ねぇ、ユメ!食後は何をして遊ぶ?お出かけするのもいいわね。あぁ、それと街を案内して差し上げたいのだけれど…」
レフィーナが
そうか、私がアレクサンドラのところで
「ごめんね、レフィーナ。私はこの後、アレクサンドラ先生のところでお
「えぇ、そんなぁ…」
レフィーナは
「レフィーナ、ユメさんにも色々予定があるのだよ。我がままを言って困らせてはいけないよ?」
「そうですわ。」
オルデンブルグ
「あのね、レフィーナ。アレクサンドラ先生のところで
私は妹に接するようにレフィーナに話した。いや、前世では一人っ子だったのだが…妹がいたら、きっとこんな感じなんだろうなと思った。
「あぁでもね、レフィーナ。お
そう私が言うとレフィーナは目をキラキラさせた。
「ホント?約束よ⁉」
「うん。約束。じゃぁ指切りげんまんしようか?」
「なぁに、それ?」
あ。つい、言ってしまった。
さすがに異世界に指切りげんまんはないだろう。
「あ、えっとね。い、
「わぁ、ユメ、
食後、私はアレクサンドラの部屋に向かった。
「いらっしゃい、ユメさん。始めるにあたって弟子に『さん付け』というのはどうかと思うので、これからはユメと呼びたいのだけど、いいかしら?」
「はい、先生!」
その方が私も
「よろしい。それではさっそく始めましょうか。」
「はい!」
「ユメ、まずは
「いいえ。」
そのような知識を得ることなく転生したので、本当にわからない。
「簡単に言うと、病気やケガの人を魔法で
ここまでは前世とさほど変わらない。しかし科学技術が
「
そういえば、私の時もアレクサンドラは2種類の魔法を使っていた。
「すぐに
「はい。ユメは良いところに気づきましたね。なぜ、すぐに
なるほど、それは確かに原因が分からないと危険だ。
「私がユメに使った魔法、『スタータスプルフーン』は身体を全て調べることができる、レベル10の
あれはそういう魔法だったのか。
それにしても、アレクサンドラ先生の説明は分かりやすい。
「それでは、今日はこの
かくして、アレクサンドラ先生による魔法の
「ユメ、
アレクサンドラが疑問を投げかける。
「いえ、その…
「え!?」
私の問いに、アレクサンドラはたいへん
「ユメ、あなたその
私は何のことかさっぱりわからず、きょとんと立ち
そしてアレクサンドラは
――これは困ったわ…
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