第2話 神様って本当ですか?
白い。白い。
いつの間にか、どこまでも続く真っ白な場所に私はいた。
そして、声の主を探そうと、あたりをキョロキョロ
誰もいない…。
「ああ、君から私の姿は見えないよ。」
え?
じゃぁどこにいるの?そしてこの声はどうやって?
「私は君の頭に
!?
――私の
「ああ。そうだとも。」
「あの、ここはどこですか?私は死んでしまったのですか?」
目の前に向かって話しかける。
正直、どこに向かって話して良いか分からないのだが、とりあえず目の前に誰かがいる
「この場所は説明が難しいな。死後の世界、とでも思ってくれたまえ。そして死後、つまり君は死んでしまった。」
はっきりと死を告げられたことに胸が苦しくなった。
しかしなんだろう。場所の説明が難しいって、
――あなたは、神様なのですか?
思わずそう
「そうだな。君たちから見たら神様と言ってもいい存在だろう。」
…やっぱりそうなんだ。でもなんというか、神様とはもっと
「古来より神と悪魔は表裏一体。神のような恩恵を与えることもあれば、悪魔のような呪いを与えることもある。
信じるも信じないもないだろう。死んで死後の世界に行って神様と話している!?そんな現実として受け止められないことが立て続けに起こっているのだ。
…我ながらよく冷静でいられるものだ。
どこかでこの展開を知っている気がする。だから私は冷静でいられている気もする。
そうか、似ているのだ。
大学生の
死んで神様の世界で
「そうか。異世界
「ああ。そうだとも。君には力を授けよう。
「あの、それでしたら、元の世界に生き返るというのは…」
「すまないが、それはできない。君のいた世界では、君は世界に死亡
「そうですか…。」
生き返ることはできず、どうやら異世界
そして困った。
いきなり「
「えっと、
「うむ。地球によく似た世界だが、人間以外にも
これまた、私が読んだ異世界
「モンスターとか魔王…みたいなのはいるのでしょうか?」
「人に害をなすのがモンスターという定義ならいる。人を含めた動物を
良かった…。魔王がいないのはひと安心。今のところってのが気になるけど。
「
「科学技術は低い。その代わり魔法と魔法文明が発達している。」
はい!?魔法!?
これは、全ての女の子の
私は
その後も詳しく説明を求めると神様はきちんと返事をしてくれた。
文明的には
お城には王様が住んでいて、貴族が
城の周りには街が広がり、その外側には畑が広がっているのが一般的なのだそうだ。
…今のところって…いつか起こるかもってことなのかな?
それはヤだなぁ…。
そして生き物には全て能力値が設定されていて
・体力 これが0になると動けなくなるとのこと。体を動かしたり、ケガや
・生命力 これは0になると死んじゃうとのこと。何もしなくても
・筋力 力の強さ。重いものでも持てるようになるのかな?
・魔力 魔法の強さ。
・魔法力 これが0になると魔法が使えなくなる。時間が経過すると回復する。
などなど…。
すべてを
でもそれは見た目が幼い子どもや小さな昆虫であっても、自分より高い能力値を持っていたら
これはマズい。
――能力値は最大でお願いできますか?
そういえば私の読んだ異世界
でも、私はファンタジーゲームとかRPGには
何がどれくらい必要かなんてさっぱり分からない。
それなら、最初から最大値だったら何も考えなくていい。大は小を
しかも最大値ならうっかりモンスターにやられたり、人殺しに
「いいとも。能力値は最大、だね。」
「他には?」
と言ってきた。他に何があるのだろう?
「そうだね、あとはお金、地位、ジョブ、スキルだな。」
また頭の思考を読み取ったのか、神様が続けて言った。
お金と地位はなんとなくわかる。でも、ジョブとスキルは何だろう?
これまた神様は詳しく説明してくれた。
ジョブは平たく言えば
魔法を使うジョブは魔女とのことで、私は魔女を選択した。
…いいじゃない。
誰に言うわけでもなく、私はボソッと呟いた。
スキルは、もの凄くたくさんの数があった。
「
「
と神様に注意されてしまった。この神様、意外に親切かも…?
だからと言ってひとつひとつ説明を受けるのも…
結局、能力値が高いのでスキルは無くてもなんとかなるだろうと思った私は、スキルは
地位も
お金は日本で言うところの1万円が中金貨1枚にあたるらしい。
でも、当面の生活に困るのも嫌だったので、50万円分の
「最後に。」
と前置きして神様が言った。
「君の年齢は16歳にしている。
――これは半分私の趣味だ
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