第24回:【コラボよもやま】何故、コラボ作品がこんな内容になったのか?

※本内容には、ニチサハ本編第一巻、第二巻全話のネタバレ、および結月 花さんの作品「白銀の狼」全話のネタバレが含まれる場合がありますのでご注意ください。


 さて。

 前回はコラボ作品の発想が生まれた話。

 及びコラボ作品の難しさについて語りましたが。


 今回は「それでも何故書いたの?」についてのお話をしたいんですが……答えは簡単でした。


「書きたかったから」(汗)


 これ、半分冗談に聞こえるかもしれませんが、正直本音の半分以上はこれでしたね。

 とはいえ、この一文で片付けはしません。


 当時、2021年2月中旬。

 この時期、初恋づくし第四章が投稿始まって、執筆の谷間になったタイミングでしたが、実はもうひとつ重要な時期でした。


 近況ノートにも書きましたが、それがしょぼん(´・ω・`)さんのWeb投稿一周年です。


 個人的に、作家活動2年目となるのだし、ひとつまたした事ない事にチャレンジしてみたい。

 実はこの想いはありました。


 人の小説に影響されないため読まないと決めていた読書の解禁。

 「ニチサハ」と「初恋づくし」の平行連載。

 「カクヨム」と「ノベプラ」の平行投稿。


 やらないと決めていた投稿デビュー当初から、色々変えてきたのもチャレンジの一環だった訳ですが、折角思い立ったのなら、死ぬ訳じゃないしやってみるか。

 これがひとつありました。


 ですが、もうひとつ。

 前回懸念していた問題がありました。


「相手方のイメージ(キャラだとか世界観とか)壊すのではないか」


 書きたい想いだけでは解決しないですよね。

 ではこれ、どう乗り切ったのか。

 これはもう、一点突破でした。


「趣味に留める(=非公開)」


 公開しなければ、「白銀の狼」ファンや花さんがイメージ壊れた、なんてならない。

 あくまでしょぼん(´・ω・`)がによによして楽しんで終わりです。

 万が一世界観とか壊しても、それは自己責任で済む。


 本当に最初はこの発想でした。

 勿論「白銀の狼」の魅力を損なう物を書きたい訳じゃなかったので、趣味でも全力でしたけどね。


 まあ、結果としてこうやって公開してますが(汗)

 この辺はもう少し先でお話ししましょう。


 さて。

 書くと決めれば話は早い。

 というわけで、脳内プロットを開始しました。

 ちなみにしょぼん(´・ω・`)さん、作品はほぼ脳内プロットで、アイデアメモ位しか書き出さないタイプです。今回もご多分に漏れず、脳内だけで全部仕上げました(汗)


◆世界観

 これはもう「白銀の狼」側一択でした。


 ニチサハって、現代ファンタジーなのもありますが、現代です。

 異能や奇異なる存在って、幽霊なんかと一緒で怖がられ忌み嫌われる世界。

 そこにレティリエやグレイルを呼び込んでも、いい事ないんです。

 人狼であるが故に、尻尾ありますが隠しようないですし、狼姿でも放し飼いみたいに行動させるの大変ですし、何より不憫。


 あと、コラボ作品側の色を出すには、その世界が都合が良いのですよ。

 世界ってある意味作品のひとつ。

 しかも異世界となれば、異世界故の個性が出ますからね。


 ちなみに。

 実はこのコラボって結構特異で面白いかも? と思ったのはここにもありました。


 「白銀の狼」の世界は確かに異世界ファンタジーです。人間。人狼。人魚にエルフにドワーフなどもいます。


 突然ですが、皆様。異世界ファンタジーといえば何を想像しますか?

 多分大体の方は、剣と魔法、最近だとスキルなんかもある世界じゃないでしょうか。


 実は「白銀の狼」世界は、魔法が描かれていません。

 人狼達には人狼達の。人間達には人間達の世界がちゃんとありますが、俗にいう中世系イメージがよく合う感じなんですよね。


 で、逆にニチサハって、現代だけど雅騎は術を使うし、エルフィも天使の力を使えるわけです。

 現代から飛んだ側が特殊な、人狼達も知らない力を使えるというのは、ある意味ひとつコラボとして面白いんじゃ? と本気で思いましたね。



◆導入

 骨折さんありがとう!(心の叫び)


 前回コラボ思いついたきっかけであった、骨折さんの作品でヒロインが「白銀の狼」を読んでいるという話を半分パクリました(汗)

 半分は、寝て起きたら飛ばされているのでセフセフ!


 いやですね。この「作品を読んでいる」が今回のひとつの鍵に出来るって思ったんですよね。


 既に第一話でその片鱗を見せていますが、佳穂が「白銀の狼」を読み終えている=相手を知っている訳ですよ。書かれていた内容であれば。


 これは導入以降の強みにもなって。

 小説通りの部分。小説で描かれていないギャップ。そんな「白銀の狼」側の個性をより引き出し、ニチサハ側がより世界に入りやすくする潤滑剤みたいになったんですね。


 あと、ちょっとしたキャラの登場が佳穂にはめっちゃ魅力的になる。

 ある意味、「白銀の狼」読者がもし世界に入ったらを実体験できる小説にできるな、というのもあって、あのアイデアは最高に良かったです。


 骨折さんありがとう!(二度目)



◆展開

 このよもやま書いている時点で本編公開したばかりなので、この先のお話のネタバレは極力控えた書き方をしますが。


 しょぼん(´・ω・`)さんが書く以上、ニチサハテイスト(=バトルあり、ラブコメあり)は欠かせない。

 ですが、「白銀の狼」って、バトル系小説ではないんですよ。(まったく0ではないですが、基本的には感情や物語の展開で魅せている作品)


 そこで決めていた事がありました。

 ニチサハって、しょぼん(´・ω・`)さんの性格上、タイトルにもあるをめっちゃ見せてる作品なんですよね。


 対して、花さん自身から後で伺ったりもしましたが、「白銀の狼」では、全くないわけじゃないですが、あまり日常を深掘りしていないんです。

 これは物語が間延びしてだれないようにする為との事でしたが、確かに展開上日常を感じるシーンもありますが、人狼関係の日常は番外編を除くと、そこまで多くは語られていない。


 ですから「白銀の狼」側の日常を描こうと考えていました。


 相手世界の日常が際立つほど、現代から来た佳穂達にとっての非日常が際立ち。その逆として佳穂達の日常の知恵をレティリエ達の非日常としてアクセントにできる。

 これにより、互いの文化の違いだったり、そんな中での交流だったりをより魅せられるだろうと考えたわけです。


 とまあ、そんなこんなでプロットを脳内で固めて、いざ執筆を始めました。

 ただ、ひっそり書くぞプロジェクトは、意外にも早く(花さん相手には)頓挫します。


 一体何があったのか。(言うほど凄くない感ぷんぷんしますね!)

 そして執筆の中での花さんにご協力いただいた流れや、公開に至る経緯など、次回最終回としてお話ししたいと思います!

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