第22回:聴くニチサハ ~作品は音楽と共にあり~ 第二巻

※本内容には、第一巻、及び第二巻全話のネタバレが含まれる場合がありますのでご注意ください。


 さて。ついに今週金曜に始まります、ニチサハ第三巻。

 始めた時にはまたそのよもやまを語るとしまして。以前より予告していた「聴くニチサハ」シリーズの第二巻編をお送りしたいと思います。


 こちらは和風な雰囲気も強めでしたが、どんな風になるか。

 お楽しみに!\\\\٩( 'ω' )و ////

 

 ※注:聴いている歌の元となるアニメなどは、実は殆ど知りませんので悪しからず


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◆「非日常なんて日常茶飯事 第二巻 ~忍の定めに抗いし者〜」編

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●主題歌(OP)&戦闘パート(神降之忍かみおろしのしのび戦)

 SAVIOR OF SONG ナノ


 『蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ-』の主題歌であるこの曲。

 勿論作品向けに作られた曲ですから、そういうコンセプトも強いんですが。


 この第二巻というのは、神降之忍かみおろしのしのびの定めに翻弄される御影と、それを何としてでも助ける雅騎。二人の心の内と行動が強くあるんですね。


 不穏なる空気。決して希望が見えるわけではない戦い。

 そんな中にあっても、迷い、抗う者達。

 曲調も相成って、個人的にずっとこれを聴いて物語を書いたり、推敲してました。


   I look across a raging war

   and feel the steady beating of my heart

   嵐の前の静けさに

   刃を振り下ろしていくんだ


 この歌詞と共に、贄の儀を始める御影と、止める雅騎。

 その物語が幕を開けるんですよね。


   崩れた現実と、

   絶望に駆られ迷い続けて

   いつか望んだ未来 it's time to Stop & Rewind

   忘れた心

   閉じ込めた闇を切り開いて

   守り抜く為に you need to Fall & Unwind


   溢れ出す衝動さえも

   叶うはずもない夢を

   導き出すアルペジオ

   Savior of Song

   A Savior of Song


 絶望した御影が望む未来。

 絶望を与えた雅騎が目指した未来。

 そのための、心に気づき、心を開き、未来を切り開く戦い。

 この雰囲気を是非物語と合わせてみると、またひとつ感じる昂りがあることに気付けるかもですよ!


●日常パート(御影の去った理由を探るシーン~神降之忍かみおろしのしのびとの戦いの前)

  Born Free 水樹奈々


 こちらに関しては前回第一巻編でも登場していますが。

 やはり苦悩し、迷う時はこれなんですよね。

 特に今回は雅騎がひとつ、心を痛めながらも御影を追っていくという流れもあり、この曲には本当にシーンを盛り上げるべく助けていただきました。


 「第五話:来る者を拒めず」で、佳穂達に心配をかける御影に怒る雅騎から始まる苦悩と決意。そして、妹を殺さなければならない定めを背負い、その覚悟を決める御影。そんな彼等の悩みと葛藤をこちらの曲とともに是非味わってみてください!


●戦闘パート(神降之忍かみおろしのしのび戦後半~羅恨らこん戦)

  紅蓮華 LiSA


 来ましたね! 皆様大好き(だけどしょぼん(´・ω・`)さん一切知らない)『鬼滅の刃』の主題歌にございます。


   強くなれる理由を知った 僕を連れて進め


 この出だしから始まるわけですが。

 もうね。御影の気持ちが強く感じられて良かったんですよね。


 雅騎と共に未来を歩むため、共に戦う決意をした彼女。

 それは、羅恨らこんとの戦いの最後。彼の力となるために、四聖獣の力に目覚める展開まで、常にそこにあるもの。


   どうしたって!

   消せない夢も 止まれない今も

   誰かのために強くなれるなら

   ありがとう 悲しみよ

   世界に打ちのめされて負ける意味を知った

   紅蓮の華よ咲き誇れ! 運命を照らして 


 雅騎に気付かされた未来に、共に歩む。

 そんな決意と覚悟をこの曲にずっと乗せて、戦いのシーンを書いて、推敲してましたね~。


羅恨らこん戦終了直後

  炎 LiSA


 こちらは同じく『鬼滅の刃』の映画のエンディングでしたか。

 戦いを終え、雅騎が倒れている中でのシーンはこちらを聴いてましいた。


   懐かしい思いに囚われたり

   残酷な世界に泣き叫んで

   大人になるほど増えて行く

   もう何一つだって失いたくない


 死にかけている雅騎に絶望しか感じない御影の強い想い。

 そんなのをこの辺で感じ。


   悲しみに飲まれ落ちてしまえば

   痛みを感じなくなるけれど

   君の言葉君の願い

   僕は守りぬくと誓ったんだ


 雅騎がここまで決意し戦い抜いた。

 そんなシーンが重なって、歌詞も良かったんですが、曲調もまたエンディングらしく泣かせる雰囲気もあり、ぐっときてましたね~。


●朝の雅騎と御影の語りのシーン

  白い月 城 南海


 この方、たまたまNHKの『コズミックフロント ヒーリング』で曲を歌われている方と知り、そちらは曲が出ていなかったのですが、関連してこの方の曲を調べていて、気に入った曲です。


 歌詞としては孤独の切なさをしっとり歌っている系なのですが、その曲調の優しさや雰囲気が、凄く二人の会話でのシーンにマッチしていてずっと聴いていました。


   雲ひとつない空に ゆれる白い月

   眠らない 眠れぬ夢が浮かぶ

   さびしくて泣いているわけではないのに

   止まらない 涙止めない


 御影もまた、こんな日もあったのでしょうか。

 めっちゃ泣いてましたからね。


 でも本当に、この曲凄く良いのでオススメしますし、是非聴いてほしいですよ!


●エンディング(エピローグ後)

  1/3の純情な感情 SIAM SHADE


 知る人ぞ知る、アニメ『るろうに剣心』のエンディングですね。


 なんていうか、御影と雅騎って、ちょっと変わった関係で。

 両片思いというわけでもなく。御影が一方的に強く想っているわけですが、雅騎も幼馴染として大事にしてくれる。

 この、恋になりそうでならない距離感に対する、御影の心が、もろ被るんです。


   長くて眠れない夜が 君への想い

   「それは恋なんです」と囁くよ

   とめどなく語りかける揺れる鼓動は

   微熱混じりの 溜息へとかわる


   Give me smile and shine days

   君の smileで

   凍てつく夜の寒さも Goodこらえられる


   壊れるほど愛しても 1/3も伝わらない

   純情な感情は空回り

   I love you さえ言えないでいる My heart


 だけど、意外に軽快なその曲が、エンディングを暗くしない。

 ある意味でニチサハらしい終わり方として、この第二巻を締めるにふさわしい曲でありました。


************


 というわけで、いかがだったでしょうか。

 かなり有名な曲も多い第二巻でしたが、タイミングも良く、色々な曲に出会えたのも大きかったですね。


 次回、第三巻も終わる頃にこのコーナー行きたいと思います!

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