第12回:台詞はキャラを現す

※本内容には、第一巻第十七話までのネタバレが含まれる場合がありますのでご注意ください。


 はい! タイトルの最後は誤字(=表す)じゃないの? と思った方。

 わざとです(*´∀`)b


 さて。今回の「ニチサハよもやま話」は、ここまで待ってたんです!

  本作「非日常なんて日常茶飯事」第一巻で最も名前のある登場キャラが多くなる、このタイミングになったら書きたいと思っていたよもやま話をついに解禁です!


 前回、一巻第十六話より、新たにレイア、ファルト、リナの三人も登場し、今回の一巻十七話でついに、同時に名ありキャラが登場した人数が六名になりました。


 皆様に伺いたいのですが、この第十六話から第十七話にかけての物語を読んで、登場人物の誰が台詞を言っているか、分からないシーンってありましたか?

 会話を詰め込んでいる箇所もなくはないんですが、この辺りは意外にすんなりと誰が喋っているか、分かっていただけたのではないでしょうか。

(そうでなかった方はすいません……)


 実はここ。作品を書く上でのこだわりポイントでもあるんですよね。


 ニチサハにおいて、名前付きのキャラは「サブキャラであっても相応に出番を用意している」キャラだったりします。

 出番があるということは、キャラを立てる必要があるわけですが、キャラを立てるといえば、性格や身体的特徴、そして会話など色々方法はあります。


 そんな中で、自身が物語を書く時にキャラを立てる場合、一番はやはり会話をさせることを心がけています。

 会話に深く参加する、というのは、一緒に行動している以上にやはり目立つし心に残るんですよ。


 例えば同じキャラが、何も言わず戦うシーンと、熱く口上を垂れるシーン。

 個人的には後者のほうが印象に残るんです。

 ですので、会話をさせることが重要なファクターなんです。


 ただ、会話シーンは実は、うまくやらないと読みにくくなっちゃうんですよね。

 そこでニチサハで気をつけていることは三つあります。


  ①シーンに掛ける人数を出来る限り制限する。

  ②出来る限りは口調でわかるようにする。

  ③口調で判断付けにくいなら、必ずそれが分かるような何かで補完する。


 ひとつめは作品全体のクライマックスなどは止むなしかと思っていますが、できれば敵味方合わせて、ある程度人数を絞るようにしています。

 ニチサハはこの流れのために、メインヒロイン三人+雅騎+エルフィという五人をメインに据えていますが、勿論サブキャラや敵がでてくればこれは増えるのですよね。

 そのため、シーンにより登場するキャラを絞ることで会話の被りを少なくしたりするようにしてはいます。

 まあこれは皆様も当たり前のようにやっていると思います。

 ただ、メインキャラはこういう意味でも増やし過ぎは危険かな、と思ってはいますけどね。(冒険もの作品の方はこの辺が結構ネックになりやすいですよね……)


 ふたつめ。

 あまり極端な色付けの口調はあれかもしれませんが(御影、すまん……)、ある程度キャラの性格から、語尾をいじったり、性格に合わせて口調を変えるなどして、そのキャラの口調を際立たせるようにします。

 これは、皆様も当たり前に意識されている方も多いのではないでしょうか。


 そしてみっつめ。

 これはライトノベル寄りな方ほど気づいてない事が多いかもしれません。

 いろいろな作品を読んで、ライトノベルはとにかく「会話劇のみ」で成り立たせようとするシーンは多いんですよね。

 そうなった時に、台詞だけが羅列されてしまうので、その短い一言は誰が喋ったのか、とか、似た口調のキャラが同じ会話にいてどちらが喋っているか分からない作品も意外にあるんですよね。


 これを本作ではどうしているかというと。

 ライトノベルほどライトでないからこそできる点でもありますが、描写として「誰が話した」のかを表現するようにしています。

 最低限これを分かるようにするだけでも、会話劇で各キャラが動いている感じがしやすく、読みやすくできるんですよね。

 あとは、ニチサハでいう「」と『』の使い分け(人間か、そうでないか)で同じ口調でもキャラを違うようにみせるてもあります。


 こういった事ををすることで、色々なキャラが会話をしても、ちゃんとキャラがそこにいると感じられる。つまり、キャラがそのシーンにちゃんとようにしているんです。(フラグ回収完了!)


 最近レビューなんかで「読みやすい」と嬉しいコメントをいただく事もありますが、もしかしたらこういう部分がうまくそういう部分に反映されているようだったら嬉しいですね。


 なお、ここだけの話。

 二巻はちょっと口調が近いキャラが増えて大変なんです。

 そこをうまく捌けているか。将来的にはこれもちょっと見どころと思っていただけたらと思います(汗)

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