第7回:盛り付けが分岐点?
※本内容には、第一巻第十一話までのネタバレが含まれる場合がありますのでご注意ください。
さて今回の「ニチサハよもやま話」は、物語の書き方についてのお話。
今までのよもやま話の第1回、第4回、第6回と、近いお話を書いていますが、今回はまた話の長さのお話。
といっても、今まで書いていない、ちょっと根本的なお話です。
しょぼん(´・ω・`)は実は若かりし頃、ゲームのシナリオライターを目指した事がありまして。
その時にそういった専門学校に通ったことがあります。
シナリオの講師に、テレビドラマで脚本をされている方がいらっしゃいまして、色々とお話をされたんですが、その方が言っていた事で、未だに心に残っているお話があります。
(この話が正しいかは人それぞれかと思いますので、ひとつの話として読んでください)
皆さんにご質問です。
長編と短編。どちらが書くのが簡単でしょうか。
人により答えは様々だと思いますが、その脚本の先生が似たお話と答えをくださりました。
二時間の映画と、一時間枠の一クール全十二話のドラマ。どちらが脚本を書くのが簡単か。
その先生は「二時間の映画」の方が難しい。そう仰っていました。
この理由はですね。
短いほど、話をしっかりと構成しなければいけないからなのだそうです。
え? それは長いドラマだって一緒でしょう?
そう思われる方も多いですよね。
小説だって、短編より長編のほうが話が長いし、大変って方も多いと思います。
ですが、長いものというのは、結局短いものを肉付けすれば良いのだと、先生は仰られていました。
話が短いということは、そこに収めるために、出来る限り話を簡潔にしながら、しかし起承転結を設けないといけません。
ですが、長い話は、大枠の起承転結の中に、話を盛り付ければよい。
つまり、短い話の延長線上にあるんです。だから、簡潔にしていた部分を詳細にするだけで内容を盛れる。
結果として、短い話をしっかりまとめられる方は、長い話を書くのはそこまで難しくないのだそうです。
この話は、自分にとって目が鱗であったと同時に、今でも自分の中の話を書く際の核になる構成方法となっています。
「非日常は日常茶飯事」一巻にも勿論、起承転結は設けています。
先のネタバレはできませんが、例えば一巻プロローグから一巻八話は起となる雅騎との出会いや、記憶を失った事実を佳穂とエルフィが知る話。
一巻九話から現在進んでいる話は、承となる佳穂が雅騎にお礼を言う話。
そしてこの先にも転、結という話が進んでいくわけですが、その核としてすべき内容は決まっています。
これが決まっているのだから、極端な話をすれば、より簡潔に少ない話数で終わらせることはできるんですね。
ですが、以前より自分のスタイルも相成って、話はかなり厚みをもたせています。
その部分が
よもやま話第6話で話したとおり、より簡潔にするならカットできるシーンも多いのです。
これが先の、短編と長編の書きやすさの違いなのです。
だから自分は何文字以内の短編書ける方って尊敬するんですよねぇ。
自分も書けなくはないと思いますが、どこを簡潔にするか、で自分の味が出しきれず、中途半端な作品になりそうなんです。
なので、「非日常なんて日常茶飯事」が長いのは諦めるのだ読者よ!
(これが言いたかっただけじゃ、というツッコミは受け付けません!!)
ということで、今回はちょっと毛色が違うお話でしたが、来週も近いお話をしてみようと思います。
多分、次回はみんな「あるある!」ってなりそうなお話の予感です(笑)
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