第2回:読者に託す系スタイル

※本内容には、一巻第七話までのネタバレが含まれる場合がありますのでご注意ください。


 今回のよもやま話は「表現」についてです。


 しょぼん(´・ω・`)さんは、自分の文章を書く中で、常々思っていることがあるのですよ。

 どうしても、描写しきれない部分があるのだと。


 よくマンガや映像に小説は勝てない、という話があります。

 映像やマンガなら数秒、数コマで表現できる部分を、小説は数十、数百の文字で表現しなければいけない訳で、読む側がさっと認識するのは実は結構大変だったりします。


 勿論文字数を掛け表現すべきところは表現すべき、なんですが。

 実はそこを敢えてそこまでしていない箇所があります。

 例えば、主な登場キャラの外見描写。


  ◆雅騎(一巻プロローグより)

    短い黒髪の精悍な顔立ちをした青年

  ◆佳穂(一巻第一話より)

    栗毛色のセミロングの髪を持つ綾摩佳穂

  ◆御影(一巻第一話より)

    漆黒のポニーテールの少女

  ◆霧華(一巻第一話より)

    短い赤髪の少女が、眼鏡の下に~

  ◆エルフィ(一巻第一話より)

    翼を背負い金髪の長髪を持つ白いローブを纏った女性


 シーンにより動きのため追加描写(武器とか服装とか)が出てくる場合もありますが、初登場で外見的特徴はこれだけです。

 勿論、各キャラ達の会話や口調から捉える性格もあるので、ある程度イメージは膨らむ部分もあると思いますが、これを読んだ時、読者さんならどんなキャラを想像しますか?


 あくまでですが。

 この作品のキャラを数人の絵師さんに書いてもらったら、本当に指定された部分以外、各自の好みが色濃く出るんじゃないかと思います。

 それくらい、うちのキャラ表現はさっぱりとしているんですよね。


 これは、描写をより濃くしてイメージ沸かせてもいいんですけど、小説なので読者のイメージに任せていいかな? と思っているのです。


 既に書籍化された方の作品だったり、イラスト描ける人なら、ビジュアル的に補完することができますよね。(羨ましい!)

 そして、勿論自分の中の彼らの理想のイメージは自分にもありますから、奇跡的にそういう機会(=公式に絵がつく機会)に恵まれれば、しょぼん(´・ω・`)の好み丸出しで描いてもらうでしょう。


 ですが。

 それまでは逆にを思い描いてもらったほうが、読む側としても楽しいんじゃないかなって思うんですよね。

なので、こういう「読者に託す系スタイル」にしてたりします。


 これと同じように、描写が深いシーンと、あっさり簡潔に、あらすじだてて表現するようなシーンが実は結構入り混じります。


 今後の話で顕著なのは戦闘シーン。

 これ、全動作をすべて表現していたら、それはもう膨大になるし冗長になってしまうので、この辺りは文章を簡素化したり、あらすじだてたりする所が結構あるんですよ。


 一巻第七話の対ドラゴン戦はその代表例。

 ここは必須! という部分は詳細に書いたりもしていますが、それこそ多少端折らないと、全部事細かに書いたら、似たような展開で間延びばかりしてしまいがち。

 なので、そういうメリハリを結構付けています。


 その代わり。

 逆にその戦闘シーンを読者が想像する時には、自由な余地は残しているので、好きにシーンの動きを思い浮かべる事で補完し、楽しんで頂く。

 そんなスタイルでお送りするのが本作だったりするのです。


 まあ、そんな形で、とにかく読者の想像力に頼り、託す本作ではございますが、作者が作者だけにスタイル変わらないので、この辺りはご了承ください。

 その分、より皆さんの好きなキャライメージで想像し、物語を楽しんでみてください!

 そして、いつしか奇跡的に公式キャラ絵が誕生するような事があったら、新たにそのイメージで本作を再度楽しんでいただければと思います。

(そんな日が来るといいな……)

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